不吉な予感の巻

アオちゃんといっしよ


二 日目 夜、スクンビット

「はぁー」
とため息が出てしまいます。


バックスキンジョーの店を出ると、すぐそこにはスクンビットの夜の喧騒がありました。なぜでしょう?心がざわつきます。アオちゃんの正体不明の緊張感が刻 々と私の中に侵食しているようです。イヤーな予感がクモの子を散らすように胸に広がり、思わず将来を悲観してしまいそうになります。


「バンブーにながれるよ」
と誰に言うでもなくつぶやき歩きだしました。


無数の夜店とそこに群がる雑多な人種。もう見慣れた光景ですが、なぜかこのときばかりはその中に足を踏み入れることを怖いと感じていました。なにかが起こ りそうだ。想像を絶するなにかが。そしてそのなにかを呼び寄せてしまうのはきっと・・・・


今や棒となってしまったこの男にちがいない。


すぐ隣で、呪文をとなえるようになにかを懸命に語ろうとするアオちゃんを黙殺しながら、こんな大きな棒を抱えてこれから先どうやって生きていけばいいの か。と夜空を見上げてしまいました。


すると星のひとつが、
「おまえが死ぬのじゃあ」
と私に断言したような気がしました。


「私ですかあー」


そんな心の叫びがスクンビットにこだましていきます。そういう星回りに生まれたということなのでしょうね。きっと。でもね・・・


「お星さま、どうか小林くんも無事では済みませんように」
ぜめてそう願わずにはいられない私でした。

棒立ち波状攻撃の絵


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