「あ、あれアオちゃんじゃない?」
と小林君が指さす方向を見ると、よかった。アオちゃんが生きてる。歩いてる。呼吸し
てるよ。というような、ちょっとした感動が胸に沸きあがってきました。。
まるで死んだと思った子犬が息を吹き返したような安堵感。
その距離わずか10メートル。
私たちはシンハ・ビールを片手にアオちゃんにむかって手を振りました。かなり大きく振ったつもりでしたが、アオちゃんは前方の一点をじっとみつめたまま、
ただ黙々と歩いていきます。やがて私たちの目の前を夢遊病者のように通りすぎていき、今やもう背中が小さくなろうとしていました。
「どうしよう?」
「このままどこまでまっすぐ行くのか見てみたい気もするな」
とは思ったものの、そのままどこかに消えてなくなりそうだったので、走って追いかけました。
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