シンパシー・フォー・ザ・オタク
軍服屋でアルバイトしてました。
って言っても、むかーし昔の話です。
18で家を出て学校に通いながら、京都では老舗(って言い方は適切じゃないかもしれない。京都でそういうお店は平気で何百年の歴史があるから)の軍服屋(というのが適切なのか)でアルバイトしてました。ここ
は、中学生くらいの時から知っていて、よくお買い物してたお店でした。フライトジャケットや軍ものフィールドジャケットを好きになっていったのも、このお店の影響だったかもしれません。扱っているのは欧米各国の軍隊の払い下げ品、サープラス衣料、モデルガン、エアーガン、ナイフ、から修学旅行生用のお土産まで様々。東京でいうと上野辺りにあるお店のイメージですかね。いまでこそ、同じような商品並べてるお店はあるかもしれませんが、当時はホントに珍しい品揃えのとても有名なお店でした。だからでしょう、そりゃーもう、いろんな個性豊かなお客さんがいっぱいやってきました。一番多いのはモデルガン・マニア、軍服マニアの人たち。軍もの衣料には興味あった私ですが、「第二次大戦のヨーロッパ戦線の第なになに部隊の師団長の階級章を…」なんてマニアの方達に問われても、な〜んにも答えられませんでした。そういうオタッキーな人の中にはそうとうアブない方もいらして、普段から全身軍服姿で、エアーガンやナイフを隠し持ったりしてるような人もいました。(そういう人に限ってヒョロヒョロでひ弱そーな方が多かったですが…)それでも衣料はまだマシで、モデルガン、エアーガンとなると、小学生以来そういうモノに興味の無かった私には、ホントに付いていけない世界でした。お客さんに教えられながら接客してたというダメ店員でした。たまにはモノホンの本職さんが来られて、「ちょっとホルスター(って拳銃の入れ物ね)見せてくれ」って言いながら陰で現物合わせなどされていたりもしました。(怖)ドッグタグの打刻マシンも払い下げの本物があって、当然払い下げなので制度がイマイチだったりするのですけれど、それで一日に何十枚ものドッグタグを打ち込んだりもしてました。いろいろ思い出はありますけれど、当時も今も感じるのは、オタッキーへのシンパシーです。分野は違えどオトコノコとしての対象物へのパッションみたいなものは、それがモデルガンであろうとモーターサイクルであろうと同じですね。興味あること、好きなことを、掘り下げて関わっていく、というのは幸せなことです。それを生業として生きていけたり、アカデミックな方向へ修練させるということができれば、もっと幸せなことかもしれません。私なんかは人間が薄っぺらいというか、そこまで掘り下げて突き詰めて生きられないという弱さを持っているので、ほんとうに「本物のオタク」な人たちにはとても惹かれてしまいます。深く物事を突き詰められるような姿勢に憧れがあるのです。周りにどう見られるだろう、とか、女の子の視線が気になる、という私のような軟弱ものにはたどり着けない深みを持たれているのだと思います。歴史上の偉人や発明家などはみんな、そういうオタッキー的な側面を持っていたんじゃないでしょうか。クルマでもバイクでもモデルガンでもパソコンでも電車でも飛行機でも昆虫でも小説でも漫画でもアニメでも怪獣でも、自分がそれを好きで、関わっていて幸せだと感じられるなら、それはほんとうに素晴らしいことではないでしょうか。オタク(2ch的にはヲタ?)はキモイなどと言うのは、ほんとうに好きなものを見つけられない寂しい人間のひがみじゃないでしょうかね。オタク、マニア、エンスー、どんな呼び名でもいいのですが、自分が悦びを持って生きられて、その知識や経験が他の同じような趣味の人たちの役に立つ、ということは、ほんとにほんとに素晴らしいことです。いや、最近、他の方の有益なBlogやサイトをいろいろ拝見していて、なぜかこういうこと感じてしまいました。(有益な情報を発信されているサイト運営者さんがすべてオタクだというわけではありません)深みのある大人になりたい。そう思いますが、それはきっと長年の積み重ねだけが造り出すことのできる魅力なのでしょうね。
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Posted: 火 - 6月 1, 2004 at 05:50 午後
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