誘惑
えぇ〜っと、前回「足るを知る」などとエラそーに書いたばかりなのですが、その舌の根も乾かぬうちにコレです。
今月号の『Free&Easy
』の特集は”誘惑
”。やっぱスゴいっす、この雑誌。まさにアメカジ好きにとってのお宝満載なので、好きな人はぜひ手に入れてみてください。この雑誌のもの凄さ(というか小野里編集長のコダワリとすごさ)が、いちばんわかりやすいカタチで表現されている号だと思います。ホントに、圧巻ですよー。TEMPTATION
0「この時期、お宝服一本勝負」と題して紹介されるのは、それこそヨダレもののヴィンテージ・アメカジアイテム。ホンモノ当時モノのベイツやラングリッツや無名の様々なライダース、B-15やM-445などのフライトジャケット、アワードジャケットにジーンズにヴィンテージ・スウェットにワークシャツやパンツ。どれも正真正銘の(私にとっては)もの凄いお宝ばかりです。エンジニアブーツ特集では、マッコイズさんが復刻している60'sのBucoエンジニアの実物や、カスタムの施されたウエスコ、デイトンやチペワ、ハットホーン、レッドウイングなどなど、これもスキ者にはたまらないセレクトの詳細な紹介があります。ミリタリー部門で紹介される50'sの海軍実物ピー・コートがあるのですが、コレの裏地にはスカジャンで見られるようなドラゴンの刺繍が施されています。これ見て私、あるもの思い出しましたね。そーです”学ラン”です。私が中学生の時着ていたあの長ラン、中ランの裏地の刺繍のルーツは、きっとコレなんですね。ヤンキー文化のオリジンはやっぱりアメカジに有り。なっとく。「ビーバップ・ハイスクール」は、ホントに”BE
POP”だったんですねー。さらに「オリエンタルJKのプライド」というスカジャン特集では東洋エンタープライズ代表の小林亨一氏が登場して秘蔵のコレクションを紹介してたり、その他特集ではハーレー・ライフやバンド・ライフと、どれも読み飛ばすところの無い濃い濃〜い中身になってます。(「ハーレーライフ」は『クルマを売っ払い、一台のハーレーにする』ではじまるんですよー。どーですかハーレー乗りの皆さん、惹かれるでしょ〜)ううううむ。物欲、湧きまくり。まさに”誘惑”されまくり、ツボ押さえられまくり。この時期、ほんとにサンタさんにお願いしちゃいたい気持ちです。どこが「知足」なんだ…>じぶんそのほか片岡義男氏、養老孟司氏、アネット・スウェイン女史、多田琢氏などがそれぞれ「誘惑」についての示唆深い記事を書いてたりするのですが、私がいちばん心に残ったのは巻頭の小野里編集長の「誘惑と自制心」というコラムのなかの”やり口と誘惑”という話のこんな部分。小野里編集長が先輩から、こんなこと言われるのです。
「顔が良くてモテる男なんて、世の中に腐るほどいる。でもそれは若い時期だけでそう長くは続かない。気がつくとみんな髪が薄くなったり、太ったり、タルんだりでオヤジ顔になってしまう。第一、顔に惚れてくるオンナなんかにいいオンナはまずいない。その点やり口の大胆さや鮮やかさに惚れて来るオンナにはいいオンナが多い。顔と違ってやり口はハゲないし太らないばかりか、齢を追うごとにキレ味が増す。だからオレは毎日デートで忙しいんだ。」
「それだけじゃないぞ、小野里。オレの稼業もお前の稼業も、男に惚れさせてこそ成立する世界。やり口がすごい男にしか、男は付いてこない。乾分だって親分のやり口をじっと見ているんだ。」
うう〜ん、カッコイイー。ここで語られる”やり口”を「生き方」とか「人格」と置き換えても良いではないでしょうか。こんなふうに言える男、それを実践する男になりたいものです。今号のFree&Easyがアメカジ・アイテムを中心にステキな女の子との逢瀬やサーフィン、バイク、ペットとの生活などなど、”オトコ”にとっての魅力ある様々な”モノ”を紹介しながらも、巷に溢れるファッション雑誌と比して何倍も魅力的なのは、こーいう編集長のセンスのもとで提案されている価値観の深みによるものなのでしょう。そしてここで言われる”やり口”の話は、イイオンナ、女性の人というのも同じだと思いますね。美しさが”若さ”に担保されているだけでは、ほんとうの魅力には届かないのだと思います。男も女も、磨くべきところを磨いて、お互いに同性にも惚れられるような人でありたいと思いますね。アメカジだなんだって格好のこと気にしてるのも、けっきょくは”魅力的でありたい”という誘惑に取り憑かれているだけなのかもしれませんが、そーいうこと通してでも「ほんとうの魅力」に近づける生き方をしたいものです。そんな”誘惑”が、生涯を通じていちばん強い誘惑なのかもしれません。深いですね、人生って。
Posted: 日 - 12月 12, 2004 at 08:19 午後