New York Dolls
不自然体のカッコよさ。
Blog更新さぼりだすと、とたんにアクセス激減ランキング急降下な現実を見て、「あー、世の中って世知辛い」となぜか感じてしまうsadanです。いやもうね、無理のない自分のペースで生きようか、と思ったりして。そうでなくてもリアルな日常の中には本当にくだらない思惑や詮索、駆け引き、勝ち負け、嫉妬や感情のぶつけ合いが溢れてるのだから、せめてこのバーチャルな空間の中では”本当の自然体”というものをリラックスして生きていけるようになりたいなぁ、などと思うのです。私が黒人ブルーズ音楽やアメリカ南部ロックを愛するのはきっと、この”自然体”というキーワードに係る在り方のようなものに惹かれるところが大きいのだと思います。ライトニン・ホプキンス、ジョン・リー・フッカー、エルモア・ジェイムス、リトル・ウォルター、ソニーボーイ・ウィリアムスン、レヴォン・ヘルム、ロニー・ヴァン・ザンド、デュアン・オールマン……、そして、ボブ・ディラン。こういう人たちからは”虚飾”の匂いがしません。もちろんモンキー・ビジネスとしてのロック産業、音楽業界にあっては、それぞれがそれぞれのドロドロしたものを抱え込み、また飲み込まれてはいたのでしょうけれど、それでも彼らが発する音やメッセージからは、そういうものは私には伝わってきませんでした。35歳になったいまの私には、そういう”自然体”な音が、とてもとても心地いいのです。対して、このバンドはどうでしょう。ニューヨーク・ドールズ。あのジョニー・サンダースのイケイケ時代(というかこの人は死ぬまでイケイケでしたけど…)のバンド。パンクのオリジン、グラムのオリジン、メタルのオリジン、ニュー・ロマンティックのオリジン、などと位置づけられ、特にロンドン・パンクに与えた影響は、このバンドを観たマルコム・マクラレンが自身のブティックにたむろする不良少年を集めて真似させたのがあのセックス・ピストルズ
だと言われてるくらいです。衣装も化粧も、怪しいし妖しい。虚飾の匂いが、虚構の匂いがプンプンしてきます。存在すべてが「セックス&ドラッグス&ロックンロール」という言葉で表せちゃうくらい、ある意味”わかりやすい”バンドでもありますね。不自然です、思いっきり。これが(ある側面での)ロックンロールのすべてなのでしょう。でもね、これね、聴いてみると音は”真っ直ぐ”なんですね。非常にストレートなロックンロールです。こういうところ、初期パンクにモロ影響与えてると思うのですが、けっきょくロックンロールのシンプルなメッセージ性みたいなことが、とてもとても重要だと教えてくれるバンドでもあります。見た目は”イロモノ”ですが、そーいうイロモノはメッセージも虚飾に塗れてるかというと、そーでもない。ここがまた、現実味があって人生観表しているようでもあって面白いところですね。ああなんだ、必要以上に”自然体”にこだわってる不自然さみたいなこともあるんだなあ。カッコつけても、意地はっても、たまにはいいんだなあ。そんなことも感じちゃったりします。人生って、奥が深いですね。ロックンロールって、奥が深いですね。
Posted: 火 - 7月 5, 2005 at 09:55 午前