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ワルの匂い


ワルそなものにしか惹かれない。


子供の頃に見ていたヒーローもののTVドラマやアニメの中で、ヒネクレた私が好きになるのはいつも主役の正義の味方ではなく、愁いを感じさせながら生きる悪役たちでした。
ハカイダー、タイガージョー、ウォーズマン、シャア・アズナブル、…とかいう人(?)たち。(←知らないっしょー?若者の皆さん)
こういうアンチ・ヒーローに受けた影響は、その後の自我形成過程において私という人格を形作る骨格ともなっているといえるでしょう。

なぜ、”(ある種の)悪役”にシンパシーを感じるのでしょうか?
それはたぶん、単純な「正義と悪」に二分できるほど世界はシンプルではない、という現実の反映ではないでしょうか。

「自分は正義だ」「自分は正しい」「自分は良い人だ」みたいなことを声高に叫ぶような奴こそ怪しい、というのは昨今の世界情勢を見ても明らかなとおり。
人は誰も”世界”という外界ではなく、自分の中にこそ”カオス”が渦巻いていることを知るべきではないでしょうか。


と、いう前振りでなにを告りたかったかというと、ビートルズ(The Beatles )について。

じつは私、長い間ビートルズの良さがわかりませんでした。
(あぁぁ、こんな恥ずかしい告白、やっぱやめよかな)

いやね、スゴいバンドだとは思いますよ。
それに、けっこう良い曲が多いなぁ、とも思いますよ。

けどね、でもね、世の中のロックファン(というよりも音楽ファン)が全員みんな、諸手を上げて大絶賛するほどに、そんなにものすごくとんでもなく良いのだろうか、と。

いや、私が”音楽をわかってない”んだという事実はあると思います。純粋に”音楽的に”良いのか悪いのかという基準でロックを聴いたりしていないのはよくわかっています。
だってぇ、音痴なんだもん。

それよりもきっと、私がビートルズに対して最初に接したその”出会い”が問題だったのではないかと思うのです。

60年代にリアルタイムでビートルズを聴くことと、私の世代で既にレジェンドになってしまったビートルズを聴くことの大きな違いは、単純に言ってしまえばロック評論家渋谷陽一氏の説く「穴ぼこ理論」もそうですが、それよりなによりロックンロールが持つ「ワルさ」がスポイルされた状態であったこと、が大きいと思うのです。

私がはじめてビートルズの曲に出会ったのは、小学校の下校時間に流れるオーケストラ編集の「Yesterday」でした。
たしか学校の音楽の教科書にも載っていたと思います。
デビュー当時は衝撃であったとされる”長髪”も、えげつないヒッピーを見てからではかわいらしいボンボンおかっぱ頭に見えちゃいます。
大フィーバーだったと聞く来日時の映像観ると、”浴衣”着てるんですよー。

ジョニー・ロットンですらリアルタイムでない私は、そーいう部分に”Rock”を感じられなかったんでしょうねー。
(そのへん、やっぱストーンズからは「ワルそな匂い」をビンビンに感じましたね)

そんな私がビートルズを見る目が変わったのは、↓こんなころのロカビリー不良バンドだったころを知ってから。
1962 Live at the Star Club in Hamburg
The Beatles

Walters Records
2000-10-17
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(ホントはこれよりもちょっと前のリンゴ参加前のがいいんですけどAmazonさんで出てきませんでした)

ドイツでロカビリーやブルーズのコピーをやってた頃。みんなリーゼントにダブル・ライダースです。
これは、確かに私が求める”ワルそな”ロックです。
カッコいいーです、ホントに。
こういう下地があって、音楽史に残るようなロックバンドに成長していったんですね。


でね、バイクもね、同じです。
ロックもバイクも衣料でも、それが「善い子ちゃん」たちだけのものであったら、これほど夢中になれなかったと思います。
バイクが象徴するものの中に「ワルさ」がなければ、そもそも興味も持ってなかったでしょう。

世の中も人も多様で多元。
善さそーな人がいるのは良いことだし、ちょっとくらいワルそーな人がいても、それはそれでバランスが取れてるんじゃないでしょうか。

転がることを止めたRockは、苔むしてしまう。
いつまでも”不良”でいても、いいじゃない。

そーいうわけで、私がちょっとくらい”ワルそ”に見えても、許してねん。
けっして”怖いひと”じゃないですからー。

というイーワケ。


だめ?

Posted: 水 - 11月 10, 2004 at 10:20 午前          

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