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Less is More


「より少ないことが、より多くの意味を持つ」(Less is More)と言ったのは、ミース・V・D・ローエでしたっけ?

いわゆるモダニズム以降、こうしたミニマム路線での洗練がある種の”パターンとして”無意味に、無理念に敷衍していった結果、な〜んか冷たい、な〜んか素っ気ない、そしてあろうことか本来の魅力である”洗練”すら失われてしまったデザインが世の中に溢れていき、その反動、揺り戻しとしてロバート・ヴェンチュリの「少ないことは退屈だ」(Less is Bore)という言葉が発せられるわけなのですが、このことはなにか”機能と形態”の議論における大昔から現代まで続く”行きつ戻りつ”のようなものなのですね。

(センスと理念の持ち主によってデザインされたモノであれば)シンプルでミニマムな形態の持つソリッドな存在感は、カミソリのようなシャープな切れ味で見る者を魅了してくれるのです。

これ。
大阪のトランプTranp さんから最近発売されたオイルタンクキャップTB-001
な〜んということのない小さなパーツなのですが、`03までのSportsterの大弱点、真夏の太もも裏火傷からライダーの脚を守ってくれる樹脂製キャップです。
カスタム・ショップさんはどこでも、そのお店独自の色というものがありますが、私はトランプさんのカスタム・バイクやパーツからはモダン建築に似たシャープさを感じてしまいます。
洗練されたホットロッド。
アメリカとヨーロッパが、混沌の街大阪でマーブル模様に混ぜ合わされたような感じ。
Less is Moreを感じますよ。
カッコいいです。
オサレです。

最近の私はもうちょっと野暮ったい感じ、泥臭い感じを目指しているので、そーいう意味ではあんまりそぐわないパーツではあるのですが、いまの季節の太もも裏の熱さから解放されたくてつい購入しちゃいました。

で、レビューですがね、確かに右足太腿裏に常に感じていた圧迫される感じの熱さというのは軽減されます。
オイルキャップそのものから伝わる熱さはほとんどなくなるのではないでしょうか。
しかし、やっぱり、その熱さが耐えられないのは右脚ついたときの停車時。そのときに脚はオイルタンクそのものに触れるので、やっぱり太もも裏が完全に保護されるというわけにはいきませんね。
熱いです、やっぱり。

Sportsterのシンプルさを強調していくような路線でのカスタムにはピッタリなパーツですけどね。

そもそもどんな乗り方したってオイルタンクは右脚に干渉するように作られているバイクですし、そんなこと言ってるとハイアップマフラー&エアクリーナーで両脚とも邪魔なものに触れざるを得ないXRなんかぜったい乗れないですよね〜。
バイクに身体を合わせろ、っていう時代の乗り物なんでしょうね、きっと。





余分なもの、余計なものを削ぎ落としていってシンプルに生きる、というのはとても憧れる姿勢でもあります。
歳とともにいろんなもの背負いすぎて、なにが大切でなにがそうでないのかさえ曖昧になってしまう人生。

ここいらでもういっかいテーブルに乗っかったすべてをがちゃんと払い落として、本当に大切なものだけを見つめ直す必要があるのかもしれません。

そんな折り返し地点。
35歳、中年の夏。
日本の夏、○ンチョーの夏。

Less is More、ですよ。



Posted: 木 - 8月 11, 2005 at 11:21 午前          

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