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「驚くべきことに、現在日本で造られているおもちゃのうち、ほとんど半数は30代以上に向けて造られている。」
     _____ Perry. J .Vorks「The History of Japanese Toys」より。



[0001]「食玩の素晴らしさ。」

食玩(しょくがん)ってご存じよね。えっ!知らない?そういう人は置いていこうと思ったのですが、一応説明しておくと、文字通り「おもちゃの付いたお菓子」のことで、しかしその実体は「申し訳ていどのお菓子(何故かラムネであることがほとんど)が付いているおもちゃ」のことです。もう、そこまでそんなラムネを付けなくても、おもちゃとして売ったら?という感じなのですが、やはり「お菓子としてスーパーに並び」「お菓子としてねだる」という建て前があってこそ成り立つシステム。ガシャポンがこんなにブームになる前に、こういったスーパーの食玩から革命は始まっていました。

ガシャポン、食玩のさきがけメーカーバンダイの「ハイパー・ウルトラメカ」シリーズ。取り外し可能なスタンドもカッコイイ。(ポインター買い逃し、ひどく後悔中。みんな売ってたら買っといてー!おねがい!)

↑ウルトラホーク1号。完璧。

↑ジェットビートル。こちらも全く完璧な300円。ラムネ付き。
「僕もそう思いますよ、お義兄さん!」

大分のお義兄さんから届いたプレゼント、あの「ウルトラホーク1号」の箱に貼ってあったメッセージ。しかしもらう前に僕も同じのを買って持っていた。いい話だなぁ。

こちら最近買ったナガサキヤ「ライト・トレイン」シリーズの「500系のぞみ」。箱には「JRグループ承認」のクレジットも。ボタンを押すとコックピットが赤く光ります。スゲー!これまた素晴らしい300円(電池は別売り)。

どうですか、みなさん。なんせ、完成度が高い。この値段でこのクォリティーは信じられません。最近ではあの本格フィギュアで有名な「海洋堂」までが造形を担当していたりして、間違いなく同じ値段のいわゆる「おもちゃ」よりもお買い得。ほんとにすごいおもちゃは、実は今スーパーの棚に並べられているのです。ウルトラマン人形系やその他キャラクターものから、独自の企画ものまで百花繚乱のおもむき。まぁ、ダメなものはダメですけどね。それと、お店によって、ぜんぜん良いのが置いてないこともあります。食玩求めていろんなスーパーを渡り歩く。これが基本です。

とりあえず、いちどお試しあれ。実物を見ると、もっと納得していただけるかと思います。ガシャポンについてもまたこんど。(2000/10/16)


海洋堂ブリスター・パック・シリーズ「庵野版 'vanishing eva-04' Production Model 」

太宰治とかザ・スミスとかこのエヴァンゲリオンとかは、好きだというと「・・・(;¬_¬)あーそう...。」って横目で見られて差別されたりします。笑われたりね。でも、ぜんぶ、めっちゃはまりました。今でも胸張ってものすごく大好き。なぜこの3つが変な目で見られたりするかというと、「タナトス感」にあふれるているから(タナトスって「死へのあこがれ」という風な意味。自殺願望てのとも似てるかな)。あと、弱い者がむちゃくちゃ暴走し、いわゆる一般人にとって脅威の存在になりかねない、というところ。自殺しょうと思ったことがないような幸せな人々にとっては、そりゃ気持ち悪いわな。でも、だからこそ、これらのものは「僕に近い」ものとしてなによりもグッとくる。そういう人にとってはなによりも大事な存在になる。するとまた、それが「強い人」にとっては「気持ち悪い」と。「作品としてだけみてくれ」なんて言えないほどの「受け手の人生に影響するほどのパワー」がコアにあるので、こういう目で見られても何も言い返せなってしまう。そしてそのストレスがその作品に没頭する強い動機になる、という非常によくできた悪循環構造。「こういう作品にふれ、同感し、のめりこみながらもちゃんと強く明るく、負けずに生きる」というところまでいかないと、危険。と言わなければいけないほどの「ナイーブ・パワー」に満ちているわけですな。そのパワーはもう、並みじゃありません。「誰でも持っているが、あえて普段は封印しなければならない部分」をほじくりだすもの。そういうパワーを持つところがこの3つのすごく似ているところ。エヴァンゲリオンの模型類のおかげで、モデリング界のレベルが格段に上がったそうで、なるほどねぇ。それまでは「アニメにする→関連のグッズを売る→大もうけ」という流れをスムースにするために、最初からモデルにしやすい形が求められていたらしい。「こんなロボットじゃぁ、すぐに模型にできないよ。もっと作りやすくしてよ」ってなもんだ。しかし監督とプロデューサーとの間の「外部は作品にはなにも口出ししない」という約束のもとに作られたこの作品は、モデル界のほうがそのフォルムを形にしようとがんばった。この細いウェスト。こんなのそれまではモデルにするのはムリだと思われていたものらしい。そして、バンダイのHGシリーズというものすごい傑作が生まれた。プラモデルなんか作ったことない、というファンがいっぱい買ったらしいこのプラモは新素材を使って接着剤なしで各関節が可動するように設計されたまさに「新世紀」の到来を告げるかのような名作。G.Iジョーや変身サイボーグより滑らかに関節が動く「シェー」のポーズやあぐらをかくことのできるすごいものだった。このシリーズでは、3つほど特記事項が。ひとつは「量産型モデルの作り直し事件」。発売されたものは今まで出てたもの型を流用し、腕の部分など明らかに手抜きだとわかるものだった。そのような声を受けたバンダイはヴァージョンアップ・モデルを発表。動物的な表情を、前は2種類の頭部を用意してしのいでいたが、ニュー・ヴァージョンは軟質のゴム素材で骨格を覆うようなデザインにして、口を大きく開けたりできるようになっていた。ころんでもただでは起きません。もうひとつは最終的に発売された初号機の1万円モデル。ここまできたか、と思いました。ちゃんと格納できる基地のようなのも付いてて、バッテリー(ほんとに中に電池が入ってる)があり、そこからあのアンビカル・ケーブルがのび、初号機に接続。すると、たしか目とかが光る。暴走したときの頭部もついてたような。さすがに買いませんでたのでよくわかりませんが。これが初回予約で売り切れたというからすごい。そして最後はここで紹介するものと重なるのだが、「幻の四号機」が発売されたこと。これは原作の中に一度も登場せず「アメリカで開発され、起動実験中に不慮の事故で大爆発した」という設定でだけ出てきたもの。つまり誰も見たことがないものがいきなりプラモで発売されたということなのである。うーん、すごい。しかしそれは「あーそう」って感じのもので、はっきりいって買う気はしなかった。なんか「こんなん出したら売れるで」みたいな感じが漂っていたので。まぁ、はっきりいってあんまりかっこよくなかったのだ。で、話変わってこのバンダイのプラモ以外にもいわゆる「フィギュア」という形を極めた模型もいろんなところから山ほど発売されていた。フィギュア・モデルはだいたい色が塗ってなくて(彩色済みのものもあり)大まかにいくつかのパーツに分かれておりそれを自分流に削ったり、パテを盛って組み立て、色を塗る、というところで個性をだすというもので、僕のようにめんどくさがりにはちょいとしきいの高いもので、なんかこう「遊びじゃないんですからね」といった感じが漂う世界なのだ。値段も高い。その型を作った造形師の名前が入っていたりする。僕はこういうのまでは手を出さない。遊びで買ってるから(ガシャポンはいっとき「遊びじゃなく」買っていたが...←このへんはまた別に書きます)。で、僕がそういいながらも買ってたのがこういった「ブリスター」もの。こういうブリスター・パックというケース(厚紙の台紙に透明プラスチックの覆いが接着してあるあれですよ)に入ったもので、値段も安く(せいぜい3千円)色も塗ってある。ちなみにコレクターの間では中身を出したら価値が下がるということで、そのまま保存する。で、この台紙を破かないようにはがす用の溶剤が売っているという...。そごいですねぇ。で、このブリスター界もすごいのがいっぱい出てきた。その原作をまた造形師が独自に解釈した世界を表現する「メタ・フィギュア」とでもいうようなものが今でもいっぱい発売され続けている(キカイダーとか最近ではキン肉マンとかまで)。恐いぐらいマジな解釈で、ものすごい造形。このページのいちばん上にある言葉の通り、完璧に大人のしかもマニアの向け。

さて、この最近買ったブリスターは海洋堂というものすごいフィギュア工房の立体造形家、山口勝久さんによるシリーズ。これがまた例の四号機なのだが、「庵野版」とあるように、エヴァの生みの親である庵野監督が考えていた「本当の四号機」を形にしたというもの。さっきでてきたプラモのとはぜんぜん違う。そうか。こういうものだったのですね。で、このシリーズは今までの「ただ関節を多くして形を作る」ものとは違って、「かっこいい姿勢になるよう、最低限の可動部分を作る」ように考え抜かれたもので、なるほど、ムダなく動くところが作られている。だからこういうポーズがとれるのである。前に零号機を買ったのだがあの、させたかった「ATフィールドをN2爆弾で破るところ」とかがすぐにできてしまう。すごい。今まで、「本当にさせたいかっこいいポーズ」は、自分で部品を整形して作るか、最初からそういう風に作られているフィギュアをを買うしかなかった。しかしそれではそれだけのポーズに限定されてしまう。このシリーズももちろんできるポーズは限られているが、その限界の中で、エヴァとして考えられ得る最高のポーズがとれるように考え抜かれているのだ。このコペルニクス的発想自体がまず素晴らしい。ほかに、その本体以外のオプションにもものすごい懲りようである(特にこいつ↓の持っている「N2爆弾」なんかもう、これだけでこの値段でもかっちゃいそうな完成度)。ナイフ・銃を持つ、楯を握るなどのための手先のパーツが付属、というのは当たり前として頭部を本体に差すための穴を2個所絶妙な位置に開けてあり、ポーズによっての頭部の角度を変えられる、などその工夫は目をみはるものがある。「みんな、こういう場面のこういうポーズをさせたいはずだ」という一歩先を行く考え。GIジョーなどの「可動部分が何個所」という考えに支配されてきたモデル界にとって、とても大きな一歩だと思う。何に関しても、こういう受け手をなめていない作品を僕は愛する。

なんとも素晴らしいこのポーズ。いままでの可動式フィギュアでは絶対ここまではムリでした。
「こういうことさせたいだろうから、できるように作る」というコンセプトのおかげ。

大胆にこんなスリットが胴体に入っている。これのおかげでこのポーズができるのだ。これが\2.980-というのは安すぎる!

パッケージ裏の宣言。本気です。さすがです。(2000/11/12)


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