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「科学にできることは、様々な事象がいかにして生起するか説明することだけだ。そして説明というのは、実はあるレベルの無知を別のレベルの無知に置き換えることでしかない。」
_____エド・ギプスン(宇宙飛行士)
このページにある「今日の1曲」のリストがあります。
そういえば、初めて読む人で最初の方から話の流れを把握して読んでいきたいな、という人は、下の方から上にさかのぼって読んで下さいね。上に書き足していってるので。いちばん最初はここ。
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11.30.2001
・・・・「ハローハロー。PVより地上基地へ。こちらは快晴。見通しはよくないが、確実に目標に近づいている。」
・・・・「そちらはどうだ?」
・・・・「では報告をはじめる。20011120・KYT/KIT地点にて、母船に帰還中、衛星にニアミス。ビーグルは無事だったが衝撃で膝、肘、肩を負傷。」
・・・・「翌日ナース・ステーションで処置。全治1週間。」
・・・・「えっ?」
・・・・「いやいや、任務には問題ない。重力のある場所では足を少し引きずっているが、」
・・・・「心配は、ない。」
・・・・「20011123・TKO/SBY地点にて、米国の重要人物と会見。レポートは後々正式な文書として構成し、公表の予定。」
・・・・「非常に有益な面会だった。やはり明確なビジョンを持っている人間にはムダがない。共通の目的があるもの同士、色んな前置きや無駄な話をほとんどせずに済んだのがとても嬉しかった。当然だ。お互いそれ以外のことに興味がないのだから。詳しくは次の報告書を待っていてくれ。」
・・・・「ハローハロー。こちらは快晴。気圧も温度も快適だ。」
・・・・「そっちはどうだい?」
・・・・「いつも思うんだ。ほんの少し頭を切り換えて考え方を変えたら、違うことが見えてくるんだろうって。」
・・・・「聞こえてるかい?」
・・・・「ほんの少し、考え方を変えるんだ。いつもと視点を変えるんだ。同じ部屋にいても、同じ風景を見ていても、そうすればいつだって別の世界にいける。」
・・・・「そう思わないか?」
・・・・「目が覚めている間、そういう意識の転換を何度出来るか。いくつの世界を覗けるか。」
・・・・「案外、人間の幸せなんてその回数によるんじゃないかって。」
・・・・「ハローハロー。今回はちょっと任務以外の話をしすぎたな。記録からは削除しておいてくれ。こんな無益な話もたまにしたくなるんだ。」
・・・・「無益だといえば、今日は1年という概念で僕が生まれてからの日数を割ったときにちょうど割り切れるという日だそうだ。それがなんだというのか。基本的にどうでもいいんだ。そんなことは。」
・・・・「でもね、地球の係累から音声メッセージが届いたよ。ケーキもいただいた。どうでもいいことって、いいよね。素晴らしい。そこには、定義しきれない何かがあふれている。意味のないものはいつも輝いている。」
・・・・「ではまた交信する。次はいつ交信できるのか...。ハローハローハロー...。」
・・・・「PVから地上基地へ。報告を完了する。」
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