今日の1曲[0037] Brown
Eyes「ポルソイルニョン(もう1年)」 このグループはものすごい。ものすごいR&Bのユニットです。この前アジアもののイベントをやったとき、K-POPのCDを提供してもらった「sound
space」という韓国もののCDの問屋さんの社長が「ものすごくいいので一緒に送ります」といって貸してくれた。すごく評判がいいということなので聴いてみた。もう、このアルバムの1曲目を聴いただけで「ジーン」ときてちょいと涙が。この1分にも満たないこの1曲が、初めて聴いてすぐに「これはもう、一生ものだわ」と確信させた。それほど心のこもった「完璧なソウル」。僕はあんましR&Bがめっちゃ好き!というやつではないのだが、やはりものすごくいい音楽の中にはかなり黒人の方々が作ったフォーマットの曲が占める割合が多いわけで。で、レゲエでもファンクでもソウルでも何でもそうなのだが、「本当の本物」よりは「なぜか本物よりすごいニセモノ」の方に惹かれる。たとえば「UB
40」ね。たとえば「鷺巣詩郎さん」や「吉田美奈子さん」のソウルね(ニセモノといったら失礼なほどすごいのだが、ネイティブではないという意味です)。で、このBrown
Eyes。もともとすごく通ウケしたR&Bグループにいたメンバーが、ほとんど匿名で再デビューしたユニットという噂。音的にはただ「マジな正当派R&B」なので、理屈をこねるとそんなにびっくりするような特記事項はなし。しかーし!またまた文章にできなくてとっても歯がゆいのだが、なんせ曲がよい。歌がうまい。で、ただいい曲というのではなくて「じーんと心にしみる」。ほんとにねぇ、別にR&Bとか抜きにして、心から感動してしまうほどの「泣き曲」ってしばらくぶりに出会った。どのぐらいすごいかというと、この前のメトロのイベントの前の日(6月28日)から今日(7月13日)まで、ずーっと家でも電車の中でも職場でも、毎日何回も何回も聴きまくっているのにぜんぜん飽きない。当たり前です。本当にすごい作品とは「何度聴いても飽きない」ものなのです。いくらインパクトがあっても、何度も聴いているうちに飽きてくるものは2流。ほんとにすごくいいものは、聴けば聴くほどもっともっと好きになる。こういう曲には、そうそう出会えるものではありません。あーよかった。こういう音楽に巡りあえて。わかりやすく説明するために同格と思えるものをを持ってくるとしたら「Moonlight
Shadow」とか「There is a light」「Hope」って感じでしょうか。わかる人にはわかるよね(そういえばこの3つ、ぜんぶ「光」つながりだな)。「うすらさみしい日常に優しくさしこむ日差し」ということです。こういうものが人の心を暖かくするのです。やっぱりすごいぞコリアン・アーティスト。またしても君たちにしてやられたわい。わっはっはっ!愉快愉快。こういうむちゃくちゃな言い方をしないと気がすまない性格だというのはわかっていただいているとして、言い訳しながらあえて書くと「こりゃーもう、やっぱり本場のアメリカ人よりすごいで。」少なくとも僕が聴いたものの中ではね。最高のR&Bです。泣ける。と思っていたら朝鮮日報にこんな記事が↓
「デビューアルバムを出した後テレビに一度も出たことがない。ラジオにも音楽を流すだけで出演せず、新聞・雑誌にさえ写真を公開したことがない。それでもCDは飛ぶように売れ、一ヶ月ですでに30万枚を超えた。道端の露天商やCDショップで彼らの音楽が繰り返し流れている。新人グループ「ブラウン・アイズ(Brown
Eyes)」がR&Bのデビュー曲「もう1年」で人気を集めている。「もう1年」は最近ラジオで大人気のリクエスト曲で、インターネットの音楽サイトでは曲をダウンロードしようとネチズンが殺到している。アルバム売上高も一日で2万枚近くを記録しており、そうそうたるスターを押しのけトップに躍り出た。ブラウン・アイズのメンバーはリードボーカルのナ・オル(23)と作曲・コーラスのユン・ゴン(24)。「褐色(ブラウン)シンドローム」という言葉までできた「スター誕生」は、今までの歌謡界が絶対的な宣伝手段として使ってきた地上波テレビに依存せずに成功したという点で、特に注目される。10代よりも20代の嗜好に合う音楽性を持ちながら、こうして短期間で大ヒットしたのも異例であるし、「夏にはダンス音楽」という固定観念をうち破ったのも注目に値する。専門家も予想できなかったブラウン・アイズのヒット要因は「音楽的魅力」がまず挙げられる。R&Bを基本にヒップホップ、ボサノバ、ポップを広く織り交ぜた音楽スタイルは、最近の催涙性の高いバラードと感覚的なダンス一色の流行の流れと一線を置いている。叙情的な旋律の美しさを強調し、胸を打つ大衆受けするアピールが強いのに、繰り返し聞いても飽きないほど完成度が高い。実際公式ホームページ(www.browneyes.co.kr)でも「曲の中毒性が高い」との感想・コメントが多い。グループANTHEM出身のリードボーカルナ・オルが聞かせる魅惑の声と歌唱力は、人気のもうひとつの核になっている。力強いハスキーな高音と甘い低音で繊細な感情を表現するテクニックは、近頃の同じ年代の歌手にはない魅力だ。その声の魅力はヒップホップ・バラードの「Love
is over」、「彼女が僕を見送る」、「With coffee」からしびれるほどに美しいポップ・バラード「いつもそうだった」、夭折した歌手キム・ジョンホのヒット曲をリメイクした「白い蝶」まで、アルバム全体にかけてきらりと光る。夏の歌謡市場に「ダークホース」として浮上したブラウン・アイズのスター誕生ストーリーは結局「いい音楽、いい歌手は成功する」という、至極当たり前でむしろないがしろにされていたヒットの法則を再確認したものと言える。」
さいごの締めの部分がいいじゃないですか。これですよ。忘れてはいけません。あきらめてはいけません。「最新スタイル」とか「タイアップ」とか「ルックス」とか「話題性」とか、ふだん我々は(とくに僕らのような音楽産業の一員は)いかに「人を感動させる心のこもった音楽」とかけ離れたことについてあれやこれや振り回されていることか。