メロヴィング王妃設立の修道院

 ポアチエ市は小高い丘の上に発展した町で、ノートル・ダム・ラ・グランド教会のあるあたりが最も高く、そこからサン・ピエール大聖堂を過ぎ、サン・ラデゴンド修道院にかけて下り坂となり、聖堂東側の道を隔ててクラン川にぶつかる。国鉄駅も丘のふもとになる。ケルト時代に遡る古い町であるので、地形の持つ聖性(これはシャルトルも同様)と防衛の必要上、こうした歩くには多少不便な丘に発展したと思われる。この地方では他にアングーレムやサント(ローマ時代の遺跡がある古い部分)などが同様な地形の上にある。
 聖ラデゴンドはメロヴィング王朝のクロタール二世(聖堂にあった解説から、フォションではクロタール一世となっている)の妃で自ら設立したこの修道院に入った。587年没、死後も尊敬されていたようでポアチエの守護聖人であるばかりでなくフランス中に王妃の名を冠した聖堂が多くある。修道院聖堂は1083年に火災にあった後の再建で1099年に献堂された。