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以下の内容は、大阪放送局時代の担当番組イブニングミュージックライン(以下EML)放送終了後の2003/04/24に大阪音楽大学音楽博物館を訪問した際、同学芸員・大梶晴彦さんにお伺いしたお話から、対談風に再構成したもので、貴重なお話をたくさんお話しいただいた大梶さんに深く感謝いたします。文中(仮)の話者はサイト製作者です。’インストゥルメントファンタスティック’(以下’楽器のコーナー’と略記)を思い出しながら、あるいは 同・最終回の放送分 を御覧になった後、ご覧ください(そちらのページに、もどりリンクがあります)
※ 事実関係の正確性には最善を期しましたが、録音記録がないため製作者の記憶のみによっています。発言内容の全責任は製作者にありますことをお断りいたします。
- (仮)
- 「架空対談のコーナーです。今日は大阪音楽大学音楽博物館・学芸員の、大梶晴彦さんにお話をうかがいました。どうぞよろしくお願いします」
- (大梶)
- 「こんにちは、よろしくおねがいします」
- (仮)
- 「大梶さんと高橋浩子館長のお二人は、西村さんがEMLを担当されていた3年間、楽器のコーナーのレギュラーゲストとして登場されるほか、番組の年間計画などにも参画されていました。えーそもそも企画のきっかけは、西村さんが大阪に来られた時に、こちら (大阪音楽大学音楽博物館。当時は大阪音楽大学付属楽器博物館) に依頼をされたと、いうお話 (同年03/25の放送) でしたが...」
- (大梶)
- 「あれはまだ西村さんが名古屋にいらっしゃる頃でしたが、こちらに電話がありまして、楽器のコーナーをしたいので、というお話だったんです。その後ご連絡がなかったので立ち消えになっちゃったのかなと思ってたんですが、西村さんが大阪に来られて、実際にコーナーが始まったんです」
- (仮)
- 「はー。でも何も縁がない所から依頼が来たんですか?西村さんは名古屋にいらっしゃって...こちらは大阪ですよね?」
- (大梶)
- 「国内の楽器博物館、音楽博物館どうしの繋がりというのがありまして、浜松の博物館に私の仕事仲間がいるんです。西村さんが名古屋にいらっしゃった頃にも楽器の紹介みたいなのをやってらしたそうなんですが、それに彼が協力していたそうで、西村さんが大阪に来られる事になって”じゃあ大阪にいい方がいらっしゃるから”と」
- (仮)
- 「そうなんですか('o')元々そういう縁があって...。えっじゃあ西村さん、以前にも楽器の事をやってらしたんですか?」
- (大梶)
- 「ええ。”何も知らない顔してるけど実はすごく知ってらっしゃいますよ、注意しましょうね”って高橋先生と話したりしてました(笑)」
- (仮)
- 「はー('o')」
- (大梶)
- 「ここのコレクションは貴重な物が多いんですよ。収蔵点数でも...その浜松市楽器博物館とこちらとで、日本国内の1、2っていうぐらいで...」
- (仮)
- 「あっそうなんですか('o')私も先ほど見学させていただきましたが、楽器っていうより骨董品のような、木製で”足が弱っているので触らないでください”みたいなのもたくさん...」
- (大梶)
- 「だから阪神大震災の時にはすごく大変だったんですよ、この辺(大阪・豊中市、庄内地区) は特に被害の大きい地域でしたので。翌日の新聞の一面の写真が、倒壊した隣の企業の建物でしたぐらいで」
- (仮)
- 「じゃあ収蔵品にも...」
- (大梶)
- 「ピアノとかは、建物といっしょに揺れてくれたので助かりましたけどね」
- (仮)
- 「はあ〜。えーとでは、番組にお話を戻しまして...何と言いますか、こういう’楽器のコーナー’をやるには願ったり適ったりという環境だったんですね」
- (大梶)
- 「そうですね今度、同じ様な番組もあるんです、NHKのラジオ第1ですけど、関西発で...」
(と、紹介のプリントをとってきて下さる大梶さん)- (仮)
- 「えーちょっと拝見させていただきまして...’今日も元気でわくわくラジオ’で10分ほどのコーナー’わたしの音楽ファイル’ (このページを御覧になっている時点で、大梶さんの出演される回は終わっています)」
- (大梶)
- 「これはEMLでご好評いただいた様な内容でやろうと思ってるんですけど、10分しかありませんで、ちょっと話して2曲ほど音楽かけて...って構成を考えていると、話す内容が限られてくるんです。おもしろい話があっても、それ話すためには事前知識としてこれもあれも話さなきゃいけない、みたいなのがあったりしますので」
- (仮)
- 「あっ情報が積み上げになってたりしますもんねー。EML’楽器のコーナー’では、だいたい15〜20分でしたっけ?」
- (大梶)
- 「20〜25分ぐらいでしたね。話す内容は事前に原稿を書いて、スタジオではそれを読むようにしていました」
- (仮)
- 「え?」
- (大梶)
- 「最初は、箇条書きを用意するぐらいだったんですけど、表現に気をつけないといけない所があったりして...だったら最初に話す事を全部決めて、スタジオでは読み上げるようしようと」
- (仮)
- 「えっ具体的には...」
- (大梶)
- 「たとえば’農民’という、身分制度を連想させうる表現は避けるようにしていました。原稿を作って、事前にNHKに問い合わせをしておくんです」
- (仮)
- 「大変だったんですねー」
- (大梶)
- 「調べたり話を聞いたりして話す内容を考えながら書いて、ここで音楽を入れて...とやっていくんですが、だんだん分かってくると”この辺で西村さんが突っ込んでくれるかな?”とか思う所を作っておいたり、”でもこの辺は突っ込んじゃダメ”ていうのは打ち合わせで言っておいたりしてました。西村さんの調子によっては相槌が多くて”つっこんでよー”って思う時もありましたね(笑)」
- (仮)
- 「あー確かにそういう時もありました。でもなんだか、番組の構成をされてるみたいですね。例えば学校の先生だと、授業で実際に教える時間の何倍も下調べに時間がかかるって話を聞いた事がありますが、まさにそんな感じですね」
- (大梶)
- 「えーと大体、収録が水曜か木曜の午後だったので、前の週の内に原稿が上がると楽なんですが、まとまらなくて週を持ち越すともう大変でした」
- (仮)
- 「えっ収録だったんですか?番組自体は生放送っていうのが...」
- (大梶)
- 「コーナーに関して生放送だったのは公開放送と、最後の放送(03/03/25)だけでしたね。録り直しも時々ありましたよ、あれはいつでしたっけ...大阪放送局が新しい建物になって、窓から見える景色の話をしたら、(放送の時間帯と収録の時間帯とで様子が異なっていて)”今のダメ”って...」
- (仮)
- 「はあー。もともと大梶さんは、放送で話しをされたりとか、そういうのはされてたんですか?」
- (大梶)
- 「いえ」
- (仮)
- 「EMLが初めてで。じゃあそういう放送に関するノウハウをゼロから...ほんとに大変だったんですねー」
- (大梶)
- 「でもリスナーさんからの反響がよかったので、本当にうれしかったですね、本当にそれが励みでした。そうそう、西村さんプロだなーと思った事がありまして...我々は声や鼻の調子が人一倍気になるんですよ」
- (仮)
- 「あっ大梶さんは声楽がご専門でしたね、ステージにも...ええ」
- (大梶)
- 「西村さんの声が普段とちょっと違う時がありましたでしょ?二人してぐずぐずやってて”大丈夫ですかー”なんていいながら収録して、でも放送を聞くと、コーナーの前後で西村さんの声はちゃんとつながってるんです」
- (仮)
- 「あっ収録の日と放送の日は別の日ですもんね!気が付きませんでした〜!」
- (大梶)
- 「あれはすごいと思いましたね。あと私は、マイクに向かって話すのに慣れてなかったので、マイク乗りの声がよくなかったんですよ」
- (仮)
- 「??」
- (大梶)
- 「マイクって、普通にこうやって話しても、声がよく乗らなくて、聞き取りづらくなるんです」
- (仮)
- 「言われてみれば確かに、素人がマイク向けられて答えてるのと、アナウンサーさんが話すのを聞くと、声の聞こえ方が違いますね」
- (大梶)
- 「マイクに乗りやすい話し方、声の出し方っていうのがあるんですが、その辺のスキルは流石ですよね」
- (仮)
- 「そんな事情があったんですねー。私もともと’ラジオが好きで’聞いてたとかじゃないので、初めて伺いました。収録はどちらで?」
- (大梶)
- 「最初の回だけ、ここ (音楽博物館・レファレンス室) に西村さんがテレコを持ってこられて、マイクをやりとりしながら録音したんですけど、あとは大阪放送局の、いつものスタジオでした」
- (仮)
- 「話された内容についての編集とかは」
- (大梶)
- 「なかったですね、ほとんど喋ったまんまの放送でした。一応、原稿を作った時点で”時間が長くなりすぎた場合は、この部分をカットしてくださいね”って内容のある時は、打ち合わせで伝えたりしてましたけど」
- (仮)
- 「じゃあ原稿の段階でほんとに、コーナーの進行が形になっていたようなものですねー、そうだったんですか〜。じゃあ選曲のお話ですが...最終回の放送でも、ずいぶん大変だったというお話がありましたが」
- (大梶)
- 「そうですね。ここ (博物館・レファレンス室) にもCDはたくさんあるんですけど、逆にありすぎても迷うんですよね、どれにしようかって。その中ではこれなんか、よく使った方ですね (棚から持ち出してこられる) ウィーンで買ってきたCDなんですけど、ライナーノーツに日本語の解説もあるので (註;CDのタイトルなどは控え忘れました。博物館に問い合わせなどなさらないように!)」
- (仮)
- 「今さらっと言われましたけど、日本語は漢字があって文字の数が多いので、漢字文化圏以外に活字の印刷物があるっていうのは、なんでもない事じゃないんですよ」
- (大梶)
- 「持って行くと西村さんに”これ知ってます〜”って言われたりしてました(笑)」
- (仮)
- 「(笑)それぐらい出番が多かったと」
- (大梶)
- 「あと自分で買って使わなかったCDもたくさんありましたね。聞いてみないと使えるかわからなかったり、NHKにもストックはあるんですけど準備がいつもギリギリですので、買った方が早いって」
- (仮)
- 「あのたいへん失礼な質問かも知れないんですが、それは...自費で?」
- (大梶)
- 「ええ」
- (仮)
- 「うわー。でもお仕事なんですよね」
- (大梶)
- 「CDというと著作権と使用料の関係があって、日本国内の分に関してはNHKの方で一括処理してくれるんですが、海外の、特に街頭で演奏してる人のを買ってきたCDとか、微妙なものも...」
- (仮)
- 「博物館の方が現地で録音してこられた、貴重な音源とかも紹介されてましたねー」
- (大梶)
- 「街頭で演奏してるのに関しては、その場の空気や光の加減とかで上手く聞こえるんですけど、持ち帰ってCDで聞いてみたらがっかりっていうのが(苦笑)ありましたね」
- (仮)
- 「あっ周りの雰囲気に助けられて、上手に聞こえると(苦笑)」
- (大梶)
- 「あと公開放送では、(会場の)スクリーンで映像を流したりしてたんですけど、動画と静止画で必要な技術スタッフが異なっていて、動画だとかなり早くから準備しないと間に合わなくなくなるらしいんですよ。なら静止画...って、だんだん写真になっていきましたね」
- (仮)
- 「言われてみれば思い当たる節があります」
- (大梶)
- 「ああいうのも、ここ (博物館レファレンス室) の資料から探して持って行ったものでした。あと選曲に関してですが、コーナーの後に続く番組の内容にすんなりつながっていくような曲を選ぶようにしていました。聴いている方の気持が沈んだまま次のコーナーにいったりしないように...という事ですね」
- (仮)
- 「それから...最終回で、番組の年間計画表は大梶さんが、中心で作ってらっしゃったとお話ありましたが、演奏家の方のゲストもありましたよね」
- (大梶)
- 「ええ、演奏家の方がいればその方にお話ししていただく方が面白いだろうと」
- (仮)
- 「あっでもその辺は、先生方と演奏家の方で、お話しになる内容が違ってきますから、それぞれ面白いと思います、演奏家の方は、楽器の歴史とか変遷とか別に知らなくても演奏できますものね...そういえば、大阪音大の藤田教授が出てらしたり、星田都雨山さんもこちらで講師をやってらっしゃる方なんですよねー (藤田隆さん:010730放送リコーダー特集、星田都雨山さん:030107放送尺八特集)」
- (大梶)
- 「都雨山さんは今日も授業で来られてますよ。あと麻場利華さんは私の後輩にあたります (このサイトでは030217と030304の御登場分を公開中)」
- (仮)
- 「あっその縁でアストロリコがゲストに!( ̄口 ̄;)」
- (大梶)
- 「中野振一郎さんは飲み友達ですし (010723放送、チェンバロ特集に御出演)」
- (仮)
- 「番組の中でも大梶さんは学生時代にバロック音楽をやってらしたとお話が。なるほどそれもまたそういう縁ですか〜、じゃゲストもほとんど大梶さんの紹介で?」
- (大梶)
- 「何人かはそうです」
- (仮)
- 「お話を伺うほど、コーナーの構成からゲストの紹介まで、ほんとに企画のキーパーソンをされていたという印象を持つんですが」
- (大梶)
- 「最終回残念でしたね、10分しかなくて。あれには西村さんたちも本当に申し訳ながってらっしゃいました」
- (仮)
- 「あっそれは’楽器のコーナー’の最終回(030325)というのではなくて、EMLの番組そのものの最終回(030328)という事ですか? (センバツ高校野球の中継延長により、時間短縮の放送となりました)」
- (大梶)
- 「ええ。後日こちら(博物館)に抗議の電話がかかってきましたよ”なんで終わるんですか、西村さんはどこへ行ったんですか”って」
- (仮)
- 「どうしてこちらにかけてくるんでしょ...常識的に考えられないですかね?」
- (大梶)
- 「あれもなんとか10分とったんじゃないでしょうか、何も告知なしで”番組終わってました”じゃ聞いてる方に申し訳ないからというので...」
- (仮)
- 「え?あれ潰されたのだとばっかり...じゃあ、短くされて10分なんじゃなくて、ぎりぎり確保された10分だったと。そうだったんですかー...。あの最後に、ナンな質問なんですが、西村さんて、会われてみてどんな方でした?」
- (大梶)
- 「どんな方って...うーんあのまんまの人ですよ、裏表のない...」
- (仮)
- 「裏表のない...」
- (大梶)
- 「気遣いのすごく細やかな、ほんとに育ちのいい人だと思いますね。そうそう、ミュージカルグラスの特集 (010917の放送) で、西村さんが”これも音でるかやってみましょう”って高価なワイングラスをたくさん家から持ってこられて、あれにはびっくりしました」
- (仮)
- 「いやー今日はお忙しい中、たくさんの貴重なお話、どうもありがとうございました」
- (大梶)
- 「いえいえ悪天候のなか、お運びくださいましてありがとうございました。また遊びにいらしてください」
- (仮)
- 「ありがとうございました、失礼いたしますー」
楽器のコーナー・最後の放送で、西村さんが”おんぶにだっこ”と表現されていましたが、なるほどこの方なしでは企画が成立し得なかっただろうなーと思うようなお話で、お話うかがえた僥倖を思う次第です。大梶さんは放送から受けた印象のとおり、お話の楽しい方でした。 以上、発言内容の全責任はサイト製作者にある事を再説させていただきます。 ntlk@livedoor.com

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