物理なぜなぜ辞典
力学から相対論まで


物理なぜなぜ辞典
場の理論から宇宙まで
東京物理サークルの紹介

東京物理サークルの著作から1
 いま、高校に入ってくる大半の生徒は、「理科(とくに物理)はきらい」と言う。その要因としては、1つには生徒達が自然に対する豊かな基礎体験を持てなくなっていること、2つには教室で教えられた知識と生活が分離していて、生徒たちの自然観や世界観をゆさぶり、かえていくようなものになっていなくて、雑多な「知識のつめこみ」に終わっていること、3つにはエレクトロニクスを中心に高度な先端技術が発達し、ボタンやスイッチを押すという操作だけで装置を動かすことができる「ブラック・ボックス」の氾濫により、科学技術を自分たちから縁遠いものとさせてしまっていること、4つには核兵器の発達や公害による環境破壊が進み、科学に対する嫌悪感が広がり、人類の未来や、科学技術の進歩によってもたらされる結果に対する悲観主義が強まってきていることがあげられる。  こうした「理科きらい」を克服するためには、「知識つめこみ」型になっている教育内容を見直し、科学者が寝食を忘れて研究に没頭してしまった「科学を学び・研究する楽しさ」の伝統を回復し、生徒自身が「科学のおもしろさに感動しながら、自分の持っている常識的自然観、世界観を変える内容」を見つけ、教えていくことが必要である。

 私たち東京の高校物理サークルに集う教師達は、1970年代から毎年1回、夏に合宿研究会を持ち、どのようにしたら、物理という教科を「本当に、学んで楽しかった」といえるような内容にしているかを検討しあい、その成果を「物理の授業」(第1号から第6号まで)としてまとめてきた。その中で、「物理学入門」(板倉聖宣・江沢洋著、国土社)や、仮説実験授業研究会の授業書、「バネと力」、「力と運動」、「電流と磁石」など多くの授業書と、それに基づく実践、また科学教育研究協議会の全国大会に参加してきた愛知・岐阜をはじめ、各地の小・中・校の教師たちの実践に学んで、「テキスト」を作り実践してきた。1980年からは、毎月サークル研究会を持ち、日常的に授業実践を交流しあい、検討するようになってきている。・・・(後略) たのしくわかる物理100時間・上(東京物理サークル編著・あゆみ出版)より

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