■灼熱のユニバーサルスタジオ

★旅のデータ
 期間  :2006年8月28日(月)
 行き先 :大阪府大阪市/ユニバーサルスタジオジャパン
 交通手段:鉄道(往路:夜行寝台:復路:新幹線)
 メンバー:私、チビ助(7才6ヶ月)
☆キティラーの娘がピューロランド以外にもキティが居ることを知ってしまった。
 大分と違って、大阪は前年に行っているので、もはや知らん顔はできない…。

◆プロローグ
 2005年の夏、成り行きから娘と二人で関西に旅行することになった。そのときはメル友の人と会って一緒に遊んだり、バーベキューをしながら語り合ったりしただけで、あまり土地ならではのイベントは取り入れなかった。チビと大阪城に行って楽しいかどうかは別として、たこ焼きとうどんくらいは食べておけば良かったと思ったのも事実である。というわけで、次回はたこ焼きを食べることと、大阪らしいところに1ヶ所は行くという目標を立ててみた。
 実は、大阪ならではの場所で、娘が気に入りそうな場所に心当たりがある。前回の帰りがけ、新大阪駅のポスターを見たチビ助は、「キティだねえ」とつぶやいていた。そのときは「そうだね」と軽く受け流しておいたのだが、どうやら何か怪しんでいた様子である。しかし、屋内のピューロランドとは違って真夏のUSJは、いかにも暑そうである。軟弱親子の体力が耐えられるかどうか不安だ。高い入場料を払って短時間で退散するのは避けたい。それに、もし体力的に大丈夫だとしても、時間設定の問題がある。移動時間を考慮すると、思いっきり堪能するには大阪で2泊するか、夜行を使うしかない。夜行を使うとすると、その分だけ余計に体力を消耗するし、2泊するには予算とスケジュールの調整が難しい。
 そうこうしているうちに夏が近づいて来た。ある日、何気なくテレビのチャンネルを変えていると、往年の名画「オズの魔法使い」を放映していた。字幕スーパーなのでチビ助には不向きかと思ったのだが、食い入るように見ている。結局、就寝時間を延長して、最後まで見てしまった。
 巡り合わせというのは不思議なもので、その直後からUSJに新しくオープンするオズの国の大々的な宣伝が始まった。横浜駅の巨大ポスターを前にして「これは何か?」と問う娘に説明したところ、「行きたい」と言う。この夏も大阪に行くことを知った上での要請である。仕方なく、USJにはキティも居ることを説明した上で、非常に暑いので頑張らなければならないことを伝えた。
 そうと決まれば「特訓」である。夏休みの半ばから炎天下に徒歩で外出する機会を増やした。付き合う親の方もヘトヘトだが、チビ助も多少ウンザリしたらしく、「ユニバーサルは行かない」と言い出したこともあった。
 「JRサイバーステーション」で空席状況を確認し、8月21日に電車の切符を購入。飛行機や高速バスの利用も考えたが、娘の希望により往路は寝台急行「銀河」を利用し、復路は新幹線となった。
 ひとつ気になるのは、キティが出演するパレードが決行日よりも前に終了してしまうらしいことだ。夏休み中なので、代替プログラムが用意されるとは思うのだが、その点は不明である。まあ、その他にもキティと会える機会がいくつかあるようだし、キティグッズの専門店もあるので、特に不満は出ないとは思うが…。

●8月27日(日)−−前日
 出発当日なのだが、夜行なのでノンビリ過ごす。お出かけと言えば朝食後に家を出ることが当たり前だと思っている娘は、どうも勝手がつかめない様子だ。夕食後に風呂に入ると、このまま寝るのかと心配そうである。だが、荒川静香じゃないけれど、「誰も寝てはならぬ」だ。今寝たら、寝台車で眠れなくなってしまうではないか。
 夜の10時になって、ようやく出発準備を開始。またしても事態が飲み込めない娘を置いて、私は10時15分に徒歩で駅に向かう。娘は10時半に自転車で家内に送ってもらうことにしたのだ。しばし駅頭で待っていると、娘が到着。手を振って旅立ちだ。
 横浜駅に到着してハタと困った。乗車位置が良くわからないのだ。3号車なので前の方だと踏んで通路を上ると、何故か足下に石膏ボードのような破片が散乱している。見上げると、階段の上の壁面に穴があいている。これは危険ではないのか? 駅員を見つけたら伝えておかなくては…。
 ホームに出て線路脇の停止位置表示を見ると、「15」とある。普通の東海道線の最前部だ。確か「銀河」は8両編成くらいだったような気がするから、とりあえず「10」の表示を探してホームを北に移動する。と、そのとき、前から駅員が歩いてくるので、先ほどの壁面損傷のことを伝えたところ、「ただいま、その現場に向かっているところでございます。申し訳ありません」とのこと。以後のことは気にしなくても良さそうだ。
 まだ定刻には間があるので、だいたい見当をつけてベンチに座る。何しろ、乗車位置を示す案内表示が出ていないのだ。さすがにお嬢は眠そうで、クタクタしている。ぼんやりと待っていると、そのうちに放送で案内があった。目印の柱番号は「号車番号+8」(だったかな?)で計算すれば良いらしい。おお、ちょうど目の前ではないか!
 3分前くらいになったところで立ち上がり、列車の到着を待つ。ほどなく機関車に引かれた寝台急行「銀河」がホームに入って来た。ドアは車両の前後に1つずつだが、同じドアから乗り込んだのは、我々の他に1名のみ。外から見た感じでも、ガラガラのようである。なるほど、よほどのことが無い限り、当日でも乗れるという情報がうなずける。
 座席(ベッド)は3号車の11番と12番である。急ブレーキ時の安全性を考えて、娘を前側のベッドとした。シーツを広げているうちに列車は動き始める(定刻は23時26分)。とりあえず娘の分のベッドメークだけ済ましたところでトイレに行かせ、戻ったらキティの縫いぐるみを出して記念撮影。窓外の景色には興味無さそうなので、カーテンを閉めて寝かしつけることにした。
 のんびりと自分のベッドを整えていると、検札が来た。それも何故か2回もだ。2回目は上下の予約ではなかったかとの確認だが、こちとら子連れである。上段など予約するものか。
 娘はというと、すぐに熟睡した模様である。規則正しい寝息が聞こえる。私も眠かったのだが、せっかくの寝台車なのですぐに眠ってしまうのも惜しく、少しの間、窓の外を見ていることにした。新幹線と違ってゆっくりと流れる景色は、なかなか旅情があってよろしい。途中の駅は深夜の割に賑わっていたが、それはどうやら「ムーンライトながら」を待つ若者達のようだ。
 小田原を過ぎると急速に窓外が暗くなる。ほとんど何も見えないし、12時も回ったので眠ることにした。

●8月28日(月)−−当日
  ふと目が覚めたので時計を見ると、まだ5時過ぎであったので、2度寝する。次に目が覚めたときは6時だったので、観念して起きることにした。着替えてから窓のカーテンを開け、ぼんやりと外を見る。季節柄、既に日は高い。
 6時40分に娘を起こし、着替え&トイレ。睡眠時間が短い割には寝覚めが良い。決戦の日ということで、テンションが高いのだろう。
 7時18分、大阪駅着。首都圏からの乗客が多いためか、エスカレーターでは全員が左側に寄っている。既に通勤ラッシュが始まっており、乗り換えの通路はかなりの混雑だ。そんな中、場違いな感じの親子がウロウロ、実は喫茶店を探しているのである。USJの近くで安く朝食をとれる場所があるかどうか良くわからないので、大阪駅構内のモーニングで済ませようという魂胆なのだ。ホテルの朝食は値段が高いし、朝マック(マクド)というのも気が進まない。それに、娘は最近、喫茶店に入ることが気に入っている。
 ちょっと昔風の喫茶店を見つけたので、娘の意思を確認してから入ることに。トーストのセットとミックスサンドのセットを注文し、コーヒーはアイスとホットでリスクを分散する。案の定、ミックスサンドを口にした娘は「辛い」と言って私に皿を押し付ける。食べてみると、ほんのりマスタード味だ。
 少々タバコ臭い店内で本日のランデブー予定者に大阪到着メールを出しておく。普段はケータイを使っていないので、打つのは異常に遅い。その間にトーストと茹で卵の白身のみ2個分を食べ、アイスコーヒーを半分飲んだ娘は、「トイレ」と言い出した。相変わらず間の悪い女である。ウェイトレスにトイレの場所を聞き、店の外に出る。大きな荷物を座席に残したのは重たいということもあるが、食い逃げじゃないゾという意思表示でもある。それに、まだ私は半分しか食べていないのだ。混雑時のことなので、レジの店員の視線はいささか冷たい感じがする。
 で、教わったトイレは思ったより遠かったし、前の通路は人通りが激しい。お嬢は相変わらずノンビリなので、待つ身は辛いものがある。その上、店に戻ると娘は「私は準備完了」とばかりにすましているのだ。私は残りのサンドイッチをコーヒーで流し込み、会計を済ませて再び外に出る。
 ラッシュは先刻より厳しくなっているので、はぐれないように娘に前を歩かせる。「ユニバーサルシティと書いてある方へ行け」と言うのだが、娘の視線は大人達にさえぎられて、なかなか案内表示が見えないようだ。どうにかこうにか環状線のホームに行き、やって来た電車に乗り込む。かなりの混雑だが、短時間なので耐えるしかない。西九条からの電車はすいていたので助かった。。。(続く)

●8月29日(火)−−翌日
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◆エピローグ
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折中 良樹

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