■偽アリエル姫のディズニーシー巡り
★旅のデータ
期間 :2004年10月29日(金)
行き先 :千葉県浦安市/東京ディズニーシー
交通手段:バス
メンバー:私、妻、チビ助(5才9ヶ月)
☆大嫌いな運動会を乗り切ったご褒美にディズニーランドへ行くハズが、
イッツアスモールワールドの休業とマイブームのアリエルでシーに変更。
◆プロローグ
前にディズニーランドへ行ってから1年が経過した。だいたい年に1回か2回くらい行ければいいと思っていたので、そろそろタイムリミットかもしれない。だが、どうもチビ助はディズニーランドよりもピューロランドの方が好きなようで、前回の誕生日に引き続き、来年の誕生日もピューロランドを希望している。親としてはピューロランドよりもディズニーランドの方がいいのだが、夏は暑いし、えらく混んでいるから、できれば避けたい。まあ、春か秋の陽気のいいときにいきたいものだが、何となく延び延びになっていた。そんなとき、我が家に来たアメリカ帰りのお姉さんと遊んでいるとき、会話の流れで遊園地の話題が出て、「コーヒーカップが好きだ」とか言っているうちに、いつの間にか10月にディズニーランドに行くことになっていた。コメントを求められた私は即答を避けて、
「気候もいいし、行けたら楽しいだろうねえ…」
と歯切れの悪い応対をせざるを得ない。前回のディズニーランドの後で、「次はドレスで」という話も出ていたので、真冬は避けたい。かといって、春になると小学生になってしまうので、平日に休むワケにもいかないだろう。つまり、この秋が快適に行ける最後のチャンスかもしれないのだ。
9月になると運動会に向けて練習が始まり、運動神経が悪くてお遊戯コンプレックスのあるチビ助には辛い日々が続いた。せっかく苦労してダンスを覚えたと思ったら、後から振り付けが変更になったりして、傍で見ている方も気が気ではない。おまけにリレーだってあるし…。そこで、「馬ニンジン」ではないが、
「運動会を頑張ったら、ディズニーランドへ連れて行ってあげよう」
という提案をしてみた。あまりプレッシャーをかけてもいけないだろうから、
「下手でもビリでもいいから、一生懸命やればいいよ」
とも付け加えておいた。
10月に入り、いよいよ運動会が近づいて来たので、ディズニーリゾートのホームページを見ていると、大きな問題が発覚した。何と、運動会の翌日から11月4日まで、大好きな「It's
a small world」が休みなのだ。ご褒美が20日以上も後になるのはどうも頂けないが、こればかりは仕方がないのでメンテ明けの11月前半に行くことにした。
数日後、お風呂の中での会話。
娘「保育園、行きたくないなあ。練習、キラ〜イ」
父「まあ、イヤだろうけど、あと少しだから頑張りなよ。
終わったらディズニーランドだし」
娘「ごめんね〜、ディズニーランドには行けないの〜」
最初は単に運動会がイヤでヘソを曲げているのかと思ったのだが、どうも様子が違うようだ。
父「あれ、ドレス着て行くんじゃなかったの?
行かなくていいなら、別にいいんだけど、
パパは杓子定規だから、行かないって言ったら行かないよ」
娘「あのね…、アリエルのところに行くの」
父「えっ? アリエルが居るのは、ディズニーシーだけど…」
娘「ディズニーシーに行きたい」
父「シーにはスモールワールドは無いよ。いいの?」
娘「アリエルのシーがいい」
父「ふ〜ん、そうなんだ。
言っとくけど、シンデレラも白雪も居ないからね。
後で文句言っても知らないよ」
ということで、急遽、行き先がディズニーシーに変更になったのである。
これで「It's a small world」の件は片付いたが、今度は別の問題に突き当たった。「リトルマーメイド」(人魚姫)のアリエルのショーをやる「マーメイドラグーンシアター」が10月21日から27日まで休みなのだ。他のものならかまわないのだが、「アリエルのところに行きたい」と言っているのだから、これだけは譲れない一線だ。あれこれの予定を勘案すると、決行日の第1候補は10月19日、第2候補は10月29日となった。
10月9日、運動会まで1週間だが、台風が接近中で雨模様。家族全員風邪気味で体調も思わしくない。かといって1日中家にこもっているのも気が滅入るので、伊勢佐木町にドレスを買いに行くことにした。以前に目星をつけていたときには種類が豊富にあったのだが、秋は発表会などのイベントが多いためか、かなり品薄になっていた。サイズが適合するものは、白とピンクのみで、水色は売り切れ。そして、白は袖無しのものだけだ。袖付きが希望なら、必然的にピンクになる。チビ助は
「アリエルのドレス!」
と言っているが、アリエルは人魚だから基本的に「裸」である。トイザらスに売っているアリエルのコスプレ衣装は、緑色の「人魚風」の妙なデザインで、一歩間違うと半魚人か河童になりかねない。どうしたものかと思案していると、何故かチビ助の頭には白以外の選択肢はないらしい。良く聞いてみたところ、「リトルマーメイド」のエンディングに出て来る、アリエルのウエディングドレスのイメージだったようだ。袖がないのはいかにも寒そうで悩んだが、下に何か着込めばいいだろうということで、御購入とあいなった(安い…)。家に帰って早速着せてみると、ちょっと微妙な感じ。やっぱり袖がないのはイマイチ似合わない。ギャルソンが着ているような飾り付きのシャツとかを中に着ればいいようにも思ったが、スキーなどで着るハイネックの白いヤツでも大丈夫かもしれない。それなりに暖かいだろうし、ネックレスかブローチでも付ければ、たぶんあまり違和感は感じさせないだろう。
週明けの10月11日、アマゾンでディズニーシーのガイドブックを注文する。最初、子連れファミリー向けのムックを頼もうとしてカートに入れたのだが、発送予定を見て慌てた。何と、4週間(!)という表示が出ているではないか。それでは間に合わない。注文を削除して、24時間以内または2〜3日以内に発送されるものを探すと、いちばん新しく出たものが、いちばん早く届くようなので、それを注文。
10月13日、ガイドブックが届いた。運動会まで、あと3日。いやがうえにも期待と不安が高まってくる。
10月14日、「テレビチャンピオン」で「ディズニー通」の選手権をやっていた。
10月16日(土)、いよいよ運動会の当日。まあ、ちょっと冷や汗もののギャグもあったが、大きな不具合もなく、それなりに楽しく乗り切ることができた。午前中で終わったので、家に帰って昼食の準備をしながら「午後はどこに行く?」と聞いてみると、チビ助は自信満々に即答した。
「ディズニーシー!」
…おいおい、そうじゃないって。結局、バイクでヨーカドーに行って、サンリオコーナーでお友だちに贈る誕生日プレゼントを買ってから、パフェを食べて帰って来た。その晩、以前にディズニーランドで買ったティアラを改造する。まず、LEDが点滅するようになっていている機構部分を取り外す。暗いところや夜は奇麗なのだが、電池も切れているし、長時間の着用には重たすぎるのだ。次に、カチューシャになっている部分の末端にドリルで穴を開け、黒い紐を通しておく。これを後頭部で結んでおけば、ちょっとくらい動いても、取れたり落としたりすることもないだろう。そして最後に、脱落していた「宝石」パーツの部分に同色系のカラーの銀紙(変な表現!)を切り貼りして完成だ。
10月19日(日)、空手教室の後でドレスの中に着込むハイネックを買いにクイーンズスクエアのユニクロへ。だが、折り込み広告では白く見えたそのハイネックは、店頭で見ると生成りというか、アイボリーだった。ドレスは蛍光ホワイトなので、いくら何でもコレではマッチしないだろう。善後策を協議すべく家に電話するが、家内は外出中のようだ。仕方なく判断を保留して、次はディズニーストアだ。金券屋でチケットを探すことも考えたが、ディズニー系はあまり安くならないし、玉数が少ないので時間と手間が馬鹿にならない。それに、ディズニーストアならクレジットカードが使えるから、ポイントやマイルも貯められる。意気揚々とレジで必要な枚数を注文すると、
「お支払いは現金のみとなっております」
だと。
「えっ、クレジットカードは使えないんですか?」
「そごうか高島屋のチケットブースなら大丈夫だと思いますが…」
購入はキャンセルして、「何だよ、今日は空振りばっかだな…」などと呟きながら今度は横浜そごうに向かう。日曜日なのでバイクを置くのにも一苦労だったが、今度はちゃんとカードで購入できた。列に並んで待っている間、ふと横を見るとアリエルの白いドレスが売っている。チビ助は、
「おんなじだ」
と御満悦な風なので、細かい相違点を指摘するのはやめにしておいた。帰りがけに例の「時計」を見て、今度はスニーカーを探しにジャックモールのABCマートに向かう。駐輪場から店に向かう通路では、たまたまフリーマーケットをやっていた。
「おお!?」
前々から探していたインラインスケートのセットが出ているではないか。サイズもピッタリだし、色も地味な黒やグレーではなくて、可愛げのある白とピンクだ。「リサとガスパールのローラーブレード」の絵本で馴染んでいたチビ助は、もう、その気になっている。一応、足を入れてみて、プロテクターの数なども確認してから、「買いますよ」というオーラを出しながら、ちょっと値切ってみた。
「もう100円まからない?」
「えっ? いいですよ」
交渉成立。だが、荷物が増えてしまったので、スニーカーは断念。最後にセキチューで入浴剤を買う予定もキャンセルだ。帰宅するつもりで駐輪場で荷物をバイクに積んでいると、チビ助は何か言いたげだ。
「スケート、今やりたいの?」
「うん、臨港パーク行こう!」
最初はビクビクもので、何度か痛そうな尻餅をついていたが、すぐに手すりから離れてV字ウォークができるようになった。日が暮れてきたので帰ろうとすると、他に2組のスケーターがいたので、ちょっとだけ見学してから帰宅した。まあ、今日の成果は1勝1敗1引き分けといったところか…。
10月18日、天気予報は思わしくないが、可能な範囲で準備を続行する。図書館では「アラジン」、「シンドバッドの冒険」、「アリババと40人の盗賊」などを借りて来る。やはり「予習」は大切だろう。子供向けの世界の地理のコーナーに行くと、アラビア関係の情報が少ない。近いところでも、トルコとエジプトばかりだ。ようやくオマーンの子供たちの本を見つけた。一方、家内は地元の商店街でフリル付きのブラウスをゲット。あとの問題は靴だが、それは手持ちのブーツで誤魔化すことにした。これでコスプレ用の衣装は完璧だ。
第1候補の10月19日は、またしても台風の影響で雨。家内の体調も思わしくない。もちろん中止だ。次の候補は29日だが、11月5日からTDR全体がクリスマスモードになるので、できればその前に行っておきたい。クリスマスの電飾は美しいだろうが、11月の上旬から年の瀬の気分を味わうのは、急かされているようなので御免こうむりたい。
10月22日、何気なくテレビのニュースを見ていると、ディズニーシーが映っている。どうやら停電らしい。早めに閉園して、優待券を配ったり、希望者はランドの方へ案内している。返金もしたみたいだ。家内が心配しているが、な〜に、明日は土曜日だ。たぶん徹夜で頑張って復旧するだろう。そういえば、前の台風のときにみなとみらいのコスモクロックの表示がおかしくなっていたが、あれはたぶん漏水のためだろう。ひょっとして、こちらの停電も台風と関係があるのかもしれない。
10月23日、新潟の方で大地震が発生。
10月24日、ドラマチックディズニーシーのキャンペーンでやっていた、「スタイル」というパレードが終わってしまった。ちょっと残念。「ブラヴィッシーモ!」はまだやっているようなので、やや安心。
それにしても、ずいぶん長い「プロローグ」だ。10月28日の夜、ふと思い出して、お姫様の挨拶の仕草を教える。膝のサスペンションが使いこなせないチビ助にとっては、ちょっと難易度が高いらしい。それより何より、いまいち意味が良くわかっていないのかもしれない。
●10月29日(金)−−当日
6時半に目覚ましをセットしていたのだが、6時だと思い違いをしていて、6時20分に「寝過ごした!」と叫んで飛び起きてしまった(家内に顰蹙)。軽めの朝食を済ませ、7時25分頃に家を出て、近所のバス停で横浜駅行きの市営バスを待つ。少々待たされたが、空いていたので助かる。いつもは駅の入り口で降りるのだが、今回は初めて終点のターミナルへ。乗り場に到着したのは7時50分頃だが、けっこう混み合っている。さすがに7時55分のバスは無理だろう。とりあえず切符の自販機の行列に並ぶと、前方にまとめ買いの人がいるらしく、なかなか進まない。グループ行動の修学旅行生だろうか? 前に並んだギャリアウーマン風の女性が私のつぶやきに反応して、「そのようですね」と言ってチビに微笑みかけてくれた。ようやく順番が来たときは気が急いていて、ついうっかり1枚しか切符を取らずに立ち去ろうとしてしまい、次の人が追いかけてきて手渡してくれた(なさけない)。ようやくバス停の行列の最後尾につくが、停車中の8時5分発のバスに乗れるかどうかは微妙な感じ。やはり、我々の前に2名を残して、満員になってしまった。修学旅行生(?)もグループが分断されたらしく、あせっている様子が微笑ましい。
8時15分発の京急リムジンバスに乗り込み、左最前列のシートを占める。ディズニー「ランド」よりも先に「シー」に到着するので、その方が好都合だろう。またしても満員になったバスは、みなとみらい地区のセキチューの横を通って首都高へ(ここから乗れれば楽なのに…)。本牧ジャンクション経由で湾岸線に入ってベイブリッジを渡る、我が家にはお馴染みのコースだ。隣の席の親子連れのお母さんは、幼稚園だか保育園だかに欠席の電話を入れている。その間、なぜか子供の方は我々の方を「じ〜」っと見ている(オレたち、どこか変かな?)。
バスは大井料金所付近で少し渋滞したものの、全体的には順調に進み、9時15分頃にはディズニーシーのバスターミナルに到着した。まあ、たいていの人はランドに行くので降りる人は少ないと思っていたが、何と2組しか降りない。人数的には10対1くらいってことか。嬉しいんだか、悲しいんだか…。工事中の囲いの脇の狭い通路を抜けると、立体駐車場や広場が見えて来る。まずはトイレ休憩だ。人通りも少ないので、姫は広い個室を借りて「お着替え」。何だか広々した青空の下では場違いな感じだが、それも入場するまでの辛抱だ。ポケットからパスポートを取り出してゲートを通過。地球型の噴水の前にはチップとデールが待っていた。一緒に写真を撮ろうとしても、抱きついてしまって顔の見えない姫を、振り向かせるのに苦労する父なのである。別れ際、チップだかデールだかわからんが、手を振るチビ助に身振り手振りでお姫様のお辞儀の仕方を教育的指導している姿が笑える。肝心の姫様の方は、前夜の練習も忘却の彼方のようで、一向に噛み合ないのであった。
先に進んで「メディテレーニアンハーバー」に入ったのが9時半頃、10時からのショーを見るには微妙な時間だ。ファストパスを取りに行くことも考えたが、ここはまず、お土産物を買うことにした。過去の「ランド」の経験では、閉園間際のショップの混雑は相当なものだ。浮き世の義理は先に果たしておくのがいいだろう(実は気にしなくても大丈夫だったことが後に明らかになる)。だが、最初に入った店はロリポップ系のお菓子ばかりで、ちょっと考えていた方針とは合致しない。そこで、表に出て手近なスタッフを呼び止め、ガイドの冊子を貰うことにした。書籍のガイドブックを見ながら回るのは面倒だし、マップは1日中ずっと使うに違いない。で、次に入ったのは「エンポリオ」、まあ、定番ですな。どうもお嬢は「トリトン」の『フォーク』が欲しかったようだが、それは却下。諸方面に配る小物と、チビ用の髪留めを購入(9時41分)。そのまま「リドアイル」に進んで、ショーの陣取りをする。しばし待つと向う正面からキャラたちの乗った船が近づいてきて、「ミート&スマイル」の始まりだ。言っては何だが、単に各エリアの代表のキャラクターが出てきて挨拶をするだけのもので、オヤジにとっては面白くもおかしくもないのだが、今日一日の期待感を盛り上げるためには一定の効果があるのだろう。ちなみに、チビ助がご執心の「リトルマーメイド」からは、「エリック王子」とその愛犬がご来訪だ(色合いが地味だぞ)。「アラビアンコースト」からは「アラジン」ご本人と「ジャスミン姫」が来ているのに…。我が家の姫君曰く、「アリエル、いないねえ…」と。
ショーが終わったところで、群衆の流れに乗って「橋」を渡り、「ミステリアスアイランド」に向かう。そのまま「マーメイドラグーン」に突撃するか、「海底2万マイル」に乗るか、ちょっと思案。チビと家内が乗っている間に私だけファストパスの手配をするというプランもあったが、どうもアトラクションの行列というものは存在しないらしいという疑いが生じた。というわけで、最初の乗り物は「海底2万マイル」に決定。ノーチラス号や間欠泉(?)を横目に螺旋状の通路を下り、いざ乗り場へ。ここで話し掛けてきた係員から何故かポップコーンの情報を入手。残念ながらチビ助のお気に入りの蜂蜜味はランドにしかないそうだが、イチゴ味のものが売っているそうだ(オレはリンゴ味の方がいい)。「海底2万マイル」は潜水艦の子機(?)に乗って深海を探検する感じ。最初はクマノミなんかも見られるが、どちらかというと暗くて不気味な世界かも。私も急に出てきたウツボに驚いてしまった。
再び地上に出た後は、当初の予定通りに「マーメイドラグーン」に向かう。途中、貝殻風の容器に入ったアイスクリームを食べているお姉さんたちを横目でチェックしつつ、係員に道を聞いたりしながら、竹垣(?)のような狭い通路を通って「トリトン」のお城の内部へ。後からわかったが、こちらは裏口らしい。周囲の乗り物の配置を見ながら奥に進み、「マーメーイドラグーンシアター」に到着すると、そのままスルーで中に入れた。ロビー風の場所には数十名の待っている人たちがいたが、私が上着を脱いでいるうちにホールのドアが開いて、ほとんど先頭を切る形で入場できた。円形劇場風の配置なので、中央に置かれた「宝箱」の向きを睨みながら、正面の中央付近と思われる席に座る。ショーそのものはサーカス風のミュージカルといったところだろうか。結局、人間界には行かずに海に留まるストーリーは釈然としないが、チビ助が空中ブランコ(?)でクルクル回る「アリエル」にひたすら見とれてたので不問に付そう。なお、魔女の「アースラ」はけっこう迫力満点なので、恐がり屋さんや小さな子供連れの方は要注意。何人か泣き叫んでおりました。
劇場から出た後は、手近な場所にあった「ブローフィッシュ・バルーンレース」へ。これは家の近所の「コスモワールド」にある「ツェッペリン」と同じようなものだが、上部がフグ(ハリセンボン?)の形になっているので、我が家の面々は勝手に「ポン太」と呼んでいる。チビ助は両親のアドバイスを無視して進行方向と逆向きに座ってしまったことを、動き出してから後悔していた模様だ。
次はコーヒーカップの「ワールプール」へ。何だか洗濯機みたいな名前だ。これは「ランド」の「アリスのティーパーティー」とは違って、中央のハンドルが固定されている。スリルを楽しむなら片側に固まって座って方がいいそうだ。
室内にある他のアトラクションを見回すと、クラゲ(ジャンピン・ジェリーフィッシュ)は面白くなさそうなので黙殺。「アリエルのプレイグラウンド」はグッズフェチのチビ助が抜け出せなくなりそうな気がしたので、知らん顔をして外に出ることに。どうせ後でまた「マーメイドラグーン」には来ることになるのだから…。
外では阿吽の呼吸で「フランダーのフライングフィッシュコースター」へ。魚の形の禁煙マークが笑える。ちなみにこれは二連チャン。これで当初の3大目標だった「アリエルのショー」、「ジェットコースター」、「コーヒーカップ」は制覇したので、後は落ち着いて遊ぶことができる。
そのまま対岸の「アラビアンコースト」に移動するが、我が家の好みに合わなそうな「マジックランプシアター」と「キャラバンカルーセル」(メリーゴーランド)は無視して奥に進む。途中、屋外で大道芸のようなものをやっていたのだが、陽光が眩しくて見ていられない。ちょっと残念かも。
「シンドバッド・セブンヴォヤッジ」は、ちょっと期待して入った。ボートと人形があって「イッツァスモールワールド」と構造的には同じだし、事前にかなり「予習」してきたという事情もある。で、結果は「期待ハズレ」でした。たぶん、もう2度と行かないだろう。何だか悔しい気分だ。
徐々に腹が減ってきたのだが、地理に不案内なのでレストラン探しも容易ではない。「アラビアンコースト」と「ロストリバーデルタ」のレストランをガイドブックでチェックしていると、「ショーが見られるハンバーガー屋があるハズだ」と家内が言い出した。それって、位置的にはほとんど対角線の向こう側だよなあ…。チビもそろそろ疲れ気味だし、空腹の家内を長く歩かせるのは危険だ。とりあえず、「船に乗って行こう」とか言って取り繕い、「ロストリバーデルタ」から「トランジットスチーマーライン」に乗って「メディテレーニアンハーバー」に戻ることにした。ちなみに、「ロストリバーデルタ」は中南米を意識しているのだと思うが、我が家の面々にとっては、どことなくフィリピンっぽい怪しさがあって懐かしかった。
船着き場から右回りで行くか、左回りで行くか悩んだが、何となく「ミステリアスアイランド」経由のルートを選択。途中、家内は空腹感が増したのか、「ポップコーンを買え」などとわがままを言い出した。仕方なくチビ助を伝令に出し、「イチゴ味のポップコーンはどこで売っていますか?」と手近な係員に質問させる。幼いお姫様への説明はシンプルかつ丁寧でわかりやすい。そのまま前進し、橋を渡る。途中、クラシックカーのような乗り物が通ったが、ここもルートに入っているとは知らなかった。橋のたもとでポップコーンを購入し(12時14分)、「アメリカンウォーターフロント」に向かう。チビは消防車に乗りたげだが、そのまま徒歩で進むと、前方に何やら着ぐるみを発見。接近しようとしたところで、視野の右側にアラートが点滅した。おお、「おしゃれキャット」の「マリー」ちゃんじゃないか。またしてもチビ助は「ひし」と抱きついてしまい、なかなか写真が撮れない。待つ人もいるので引き離して順番を譲り、ふと見ると次の子は何と「マリー」ちゃんの全身着ぐるみ姿である(たぶん2才くらい)。コスプレ対決、敗れたり。少し進むと今度は「デイジー」も居る。キリがないので適当に済ませ、更に先に進むと、今度はコックさん姿の人たちが鍋やフライパンをドラム代わりに叩いているパフォーマンスに遭遇した。すぐに終わるかと思ったら、意外に長いので途中で切り上げ、「ケーブコッド」に向かって進む。
途中のお店に引っ掛かったりもしたが、ようやく「ドナルドのボートビルダー」に到着だ。だが、入り口がわからない。ドアが施錠されているので休みかと思ったが、人の気配がするし、窓から覗き込むとお客も入っているようだ。係員に聞くと、隣の「ケープコッド・クックオフ」(ハンバーガー屋)から入場するようになっているとのこと。香辛料やハーブの具合がわからないので、メニューは3種類に散らしてオーダー(12時30分)。味はまずまず、値段はちと高めだが許せる範囲だ。のんびりと食べながら、2種類のショーを見て過ごす。チビ助は、かなり気に入った様子だ。
午後の水上ショーを見るには中途半端な時間なので、隣の「ポートディスカバリー」に向かう。最初は「アクアトピア」だ。これも空いているので、ほとんどスルーパス状態で左側のライドに乗り込む。ガイドブックで説明を読むとイマイチ何が面白いのかわからないが、乗ってみるとナカナカ楽しい。チビにも大ウケ。レールが見えないが、どんな風にコントロールしているんだろう?
続いて「ストームライダー」へ。たぶん、「スターツアーズ」みたいなものだろう(残念ながら私は「スターツアーズ」に乗ったことがないので良くわからない)。説明を聞いた後、体感シアターに入る。主旨としては「科学の力で台風を退治」といったところか。座席の前に霧吹きが装備されているようで、要所要所で顔が濡れるのは新機軸かもしれない。小僧もキャーキャー言いながら落下のスリルを楽しんでいる模様。
そろそろ昼のショーの時間が近づいてきたので、「エレクトリックレールウェイ」(要するに「電車」ね)で「アメリカンウォーターフロント」方面に戻る。まだ半端に時間があるので「ベネチアンゴンドラ」に乗ろうと思ったのだが、水上ショーの前後は休止になるらしく、クラシックカー風の「ビッグシティ・ヴィークル」に乗ることにした。色々なコースがあるようだが、我々が選んだのは、最も短い「ニューヨーク周遊コース」だ。車体は黄色い「ホースレスキャリッジ」、チビ助は消防車型の「ファイアーエンジン」に心惹かれているようだが致し方ない、来たものに乗るのだ。案内係の男性は心得たもので、ドレス姿のチビ助をちゃんとお姫様扱いしてくれる。
2時半からの「ポルトパラディーゾ」の開始にはまだ少し時間があるが、そろそろ場所取りをしなければならない。「地中海」沿岸の場所によって、見えるキャラクターに違いがあるらしいのだが、面倒になって適当な場所に座って待機。いよいよ始まったところ、以外に悪くないポジションだったのだが、大きな誤算があった。日差しが眩しくて、左側(南の方)を見るのが辛いのだ。大人はサングラスで何とかしのいだが、裸眼の子供には厳しかった模様。秋冬は太陽の位置が低いので、今後は方位にも要注意との教訓を得た。
ショーの終了後は「マーメイドラグーン」に行くつもりなのだが、意外に人が多いので、プラプラと蒸気船乗り場へ向かう。途中、木の枝に引っ掛かった大きな風船を回収している係員がいたので、ちょっと触らせてもらう。ショーの最中は場所が遠くてチャンスが無かったのだが、これで小僧も満足できただろう。行ってみると蒸気船乗り場はかなりの混雑だ。ここでの行列がいちばん長かったかもしれない。それでも、せいぜい20分くらいのものだったが…。
「ロストリバーデルタ」経由で「マーメイドラグーン」に入ったら、とりあえず「フランダー」のジェットコースターだ。続いてトリトン城の中に入り、「ジャンピン・ジェリーフィッシュ」(クラゲ)に乗ってみる。一同呆然、特に何も言わなかったが、たぶんもう二度と乗ることはないだろう。続いてコーヒーカップに乗り、私がトイレに行っている間に家内とチビは「ポン太」へ。その後は「アリエルのプレイグラウンド」に入る。これは予想していたよりも簡素な内容で、ちょっと肩すかしだった。まあ、「アリエル」のコレクションの部屋はそれなりに楽しめたようなので、良しとしよう。小僧は魔女「アースラ」の部屋が恐かったらしい。
小腹が減ったので、おやつを兼ねた腹ごしらえ。まずはアリエルの貝殻アイス(塩味!)を購入(16時22分)。続いて「セバスチャンのカリプソキッチン」でシーフードピザとコーラをオーダー(16時27分)。少々疲れてきてもいたので、しばし休憩だ。ちなみに、シーソルトのアイスは確かに微妙に塩味だが、意外に不自然でもないし、けっこうイケる。レストランは魚の形の提灯(?)が、ナカナカいい感じ。
何か旅の思い出に「アリエル」関係の土産物でもと思って売店に入るが、イマイチめぼしいものが見つからない。小僧と協議した結果、この店舗内にあるものからの選択だったら、ヘアピン以外は問題外ということで、それに決定(17時05分)。
トリトン城の外に出たところで、未踏破だった「スカットルのスクーター」に乗ってみた。そしてやっぱり、ついついまた「フランダー」のジェットコースターに乗ってしまうのである。「おおむね堪能したかな」という気分になりつつ「アラビアンコースト」をぶらぶら歩き、「ロストリバーデルタ」を通り抜けるついでに「インディージョーンズ」への突入を試みるが、微妙に身長が足りない姫君なのであった(阿吽の呼吸でサバ読むのも苦しかったらしい)。「ミスティックリズム」は最終回が終わっていたようなので、そのまま進んで「ポートディスカバリー」へ。
「ポートディスカバリー」と言えば、やはり「アクアトピア」だ。すっかり陽も落ちて暗くなったので、随分と雰囲気が違って見える。相変わらず空いているので、まずは未体験の右側に乗り、次に続けて再び左側に乗る。同じ左側に乗っても、やはり前回とはコースが違うようだ。う〜ん、どういう制御になっているんだろう。
時間的に「アメリカンウォーターフロント」の「セイルアウェイ」のショータイムにちょうど良さそうな感じだったので、「電車」に乗って移動する。遠目に満席のように見えたため、小走りに駆け寄ろうとすると、係員から「お席にはまだ余裕がありますから、走らないでくださ〜い!」と注意されてしまった。18時15分からの「セイルアウェアイ」は、終了時のアナウンスによると、何らかの不具合で内容が変更になっていたらしい。だが、初見の我々には良くわからない。何となく、スピーカーから出ている音が大きすぎるような気がしたが、私は元から大きな音が苦手なので、それが不具合によるものかどうかは判断できかねた。
ショーの終了後、「アメリカンウォーターフロント」をブラブラ歩いていると、ブロードウェイミュージカル風の「アンコール」を上演する劇場の前にさしかかった。時計を見ると、15分ほどの待ち時間で開園らしい。せっかくなので、19時からの最終回を見ることに。早くも内容にはクリスマスバージョンのアレンジが加えられていて、一部のリピーターはエラく興奮して見入っていた。
劇場を出た後は、最後のヤマ場である「ブラヴィッシーモ!」を待つことに。場所は微妙に見えにくい気もしたが、後から来たので文句も言えない。チビは半端に腹が減ったのか、朝食用に持ってきたパンの余りを頬張っている。さすがに冷え込んできたが、もともと防寒装備で来ているので、ようやく丁度良くなったくらいだ。いよいよショーが始まると、山車(?)が巨大なため、けっこうよく見える。それに、火の精(?)の輻射熱が熱いくらいだ。ちなみにチビは「キリンみたい」と言っていたが、私にはどうも「ギャオス」に見えて仕方がなかった。家内は「キングギドラみたいなヤツ」と言っていたので、発想的には似たようなものかもしれない。
「ブラヴィッシーモ!」の終了後には恒例の花火が続く。これは「ランド」側との共通プログラムのハズなので、見える方角の予想がつきやすい。アングル的には意外に悪くない場所で、それなりにリラックスして見ることができた。
花火の終了後、帰りのバスの込み具合が不明なので早めに撤退することにし、最後に何か乗ろうということになった。姫のリクエストはもちろん「フランダー」のジェットコースターである。ついでいコーヒーカップも乗りたいそうだ。
そしていよいよ帰ろうという段になって、「マーメイド・シースプレー」に引っ掛かってしまった。噴水のように水が吹き出る中を通り抜けるのがスリリングで、なかなか楽しい。ただし、背の高い大人は直撃を食らう確率が高いので要注意だ。
帰りはトリトン像の前を通って外に出て、キラキラ光るトリトン城を振り返りながら「ミステリアスアイランド」へ向かう。そのまま帰るつもりだったのだが、チビはもっと遊んでいたいらしく、大して好きだとも思えない「海底二万マイル」に乗りたいと主張し始めた。困ったことに、ここも妙に空いている。今度こそ本当に最後だと説得して搭乗。お嬢は怖がっているんだか、楽しんでいるんだか、イマイチ不明なリアクションだ。
下船後は身長制限で乗れない「センターオブジアース」の前を通って、ハーブ園のような階段を経由して「メディテレーニアンハーバー」に戻った。意外なことに、出口に向かう道筋のお土産屋は混んでいない。「ランド」の方ではチョット考えられないことだろう。
通路を抜けて地球儀の噴水の前の出て、しばし感慨に耽る。当たり前だが、既にチップとデールの姿は無い。家内は「水に浮いているのか?」などと間抜けな質問をしているし、噴水好きの小僧はいつまででも見ていそうな感じなので、次に日本が回ってきたら帰るということにする。
トボトボと歩いてバス停に行くと、ちょうど21時50分のバスが来たので乗り込む。今度は京成電鉄のバスだ。それにしても、もう少し混雑するかと思いきや、やはり帰りも我々を含めて2組しか乗客がいない。だが、10分程後で寄った「ランド」のバス停の前には黒山の人だかりだ。アッと言う間に満席になり、乗り切れなかった多数の人々を残して出発したのであった。これを見てふと思った。「ランド」の帰りはモノレールで一旦「シー」に移動して、それからバスに乗った方がいいのではないだろうか?
帰りのバスは首都高の羽田付近から横羽線に入り、東神奈川から横浜駅に向かう。小僧はすっかり寝入っているのでタクシーを使おうかとも思ったのだが、まだ市営バスが運行中だったので、それで帰ることにした。バス停から家までは徒歩10分弱の道のりだが、チビとは言え、昔よりずいぶんと重い。やはりタクシータクシーにすれば良かったと悔やみながら、セブンイレブンに寄ってビールと缶チューハイを買って23時頃に帰宅した。
◆エピローグ
翌朝、両親はクタクタでゴロゴロしているが、姫は復活して元気いっぱいだ。仕方なく近所に出かける。夜、次に行くときは「ランド」にするか「シー」にするか聞いてみたところ、意外にも「シー」との答え。記憶が新鮮だからだろうか? もちろんオヤジは空いている方が好きなのだが、「シンドバッド」の代わりに「スールワールド」が「シー」にあればいいのにね、などと話していた。でも、よくよく聞いてみると、本当に行きたいのは「ピューロシー」だとさ(そんなの無い無い)。
折中 良樹