年の始めに日本から思いがけず一冊の本が届いた。開封してみるとなつかし著者の名前が。旧知の友人である尾高修也氏の旅行記であった。
著者が1991年から約三年間暮らしたアメリカの東部海岸プリンストン時代のことを書き綴ったエッセイ集である。相変わらずの村上春樹調の文体で、それに慣れたせいかスイスイと読み進めた。今回は風邪をひいている最中で、そんなときに推理小説を読もうとは思わないけれどこの本は軽い気分転換になって楽しかった。これが今年の夏日本の Book Off で購入した最後の本。もっと買ってくれば良かった。(^_^;)
この本は今年の夏、姉の家に逗留していたとき、トイレの中に作られた小さな本棚に並んでいたもの。その時も機会あるごとに(トイレを使う度に)、パラパラと読んでいて面白く、しかし最後まで読み切れなかった。それでドイツに戻るとき姉にねだって貰ってきたものである。一つが1200字ほどからなる50編のエッセイ集。巻末を見ると2000年から2001年にかけて雑誌 anan に連載したものだという。
インテリやくざといわれる主人公が組から干されかけて旅に出る。その旅先で出会った絶世の美女に惹かれて、ある事件に首を突っ込んだことから物語は展開していく。かなり分厚い新書版だけれど、面白くて一気に読んでしまった。この主人公、ちょっと007のジェームス・ボンドに似たスーパーマンぶりで現実味はないけれどとにかく面白い。(笑)
先に読んだ「鬼首殺人事件」が少し期待はずれだったが、今回のは「当たり!」だった。というのも推理の面白さとかマドンナ役の表現が素敵な事はさておいて、この本の舞台にはなんと、わたしの故郷が登場してきたのである。病院での待ち時間をこんなに楽しめた事はかつてない。(笑)
暫くぶりに司馬遼太郎の本。NHKの大河ドラマ「功名が辻」のDVDを借りているお店 Y.Suzuki さんのところの本棚から見つけて借りてきたもの。このところちょっと司馬遼太郎づいている。ずいぶん昔にこの本は読んでいるはずなのだが、改めて読んでみるとすっかり忘れていてまるで始めて読むようだった。
わたしにとっては初対面の作家。ちょっと期待感に胸が膨らむ。1985年の推理作家協会賞をとった作品。全体の構成がけっこう緻密で、結末の付け方もなるほどなと納得。面白かった。
多分この作家の本をブログに紹介するのは初めてだと思う。もしかするとわたしがこの作家の本を読むのも最初かも知れない。Japan Club からお借りしてきた本。表紙を見ただけでスペインを舞台にし、そしてフラメンコをテーマにした物語であることがわかる。
この本の面白さは冒険小説的なストーリーが快適なテンポで前へ前へと進んでいくことと、全編にわたって展開される会話の気障さ加減だろうか。(汗) わたしには古典的なハードボイルド小説のように思える。
この本は数年前に姉が送ってくれた「風の盆恋歌」の著者によるもので、それなりの期待を持って手に取った。読み始めたのは夏休みが終わってすぐだから9月半ば頃。しかし上巻の途中まで読んで閉じてしまった。
11月も半ばを過ぎる頃に、机の隅に投げ出されていたこの本を再び読み始めた。特に読みたいと思ったわけではなく、なんとなく途中で投げ出してしまったことを少し恥じていたのである。だが再開して数頁読んだら、途端にこの本に引き込まれてしまった。上・下巻を読了した今は、誰にでも読むことを勧めたいと思う。これは素敵な恋物語である。
今回も単行本でかなり分厚いもの。巻いてあった帯によると直木賞受賞作だとか。この作家の本は確かずいぶん前に読んだことを思いだして、前のブログを検索してみたら次の本が出てきた。
鳩笛草、ばん祭/朽ちてゆくまで(宮部みゆき著)
日付を見ると2004年5月12日となっていて、まだ「乱読、手当たり次第」というカテゴリを開始する以前だったようだ。その時の感想を記していないのが少し残念。
久方ぶりに丁寧に作られた本を手にした。控えめでありながらどこか訴えるところがあるデザインの、しっかりとした箱に入れられた、布張りの本。ここ数年、読むのはほとんどが文庫本で、たまに手にする単行本もこれほど拘ったものにあたらなかったから新鮮だった。それにしても標題の「あやのつづみ」という音の響きがすてきだ。読む前から期待感が募ろうというものである。