懺悔室 その8
 



釈由美子写真集
シレーヌ    竹書房   (2500円・税抜)
Natural Shaku ワニブックス(2500円・税抜)
Shaku Shake!! 小学館   (2600円・税抜)
PPP      ワニブックス(2600円・税抜)
Neutral    小学館   (2700円・税抜)

 クイズです。
 この写真の右手は、どんな右手でしょう?

1.わたしの右手
2.キーボードが打てるほうの手
3.幸せな右手
4.釈由美子ちゃんと握手したばっかりのホットな手

ピンポーン、当たりです。

釈由美子ちゃんに会ってきました! やっほーい! サインももらってきました! 握手してきちゃいました! 一言二言、お話までしちゃったの。ああ、すてき。うっとり。釈ちゃんらぶりー。もう、この右手は一生洗いません(ほんとか!?)。それでは、今回はこれにておしまい。悦びを表現するページでした。
 
 
 
 
 
 
 

 ――というのではあんまりなので、まだつづく。個人的感情発露の場になってしまっているので、いまいち文章にキレがないかもしれないが、ご了承いただきたい。

 今日(2001,10,28)の釈ちゃんとの対面、わたしのフリーライターとしての職業的役得をフルに発揮してのものなら自慢の種になるのだろうが、なんということはない、新写真集発売の販促イベントとしてBOOK1st.渋谷店で行なわれた握手会に行ってきたのである。もろに一般市民じゃんか、わし。ちょ〜ミーハーって感じ?

 いやいや、ミーハーなどではない。わたしの愛は、本物よ。臆面もなく、そう言ってしまおう。さすがに30代に突入したあとは、恥ずかしいっていう気持ちを忘れるね(こらこら)。自分の気持ちをすなおに表現することって、とっても大事である。

 ちなみにわたしは、これまでまともにアイドルタレントの握手会やらサイン会に参加したことがなかった。いわゆる追っかけの経験は皆無である。あ、いや、一度だけ、新宿の紀伊国屋で行なわれていた西田ひかるちゃんのサイン会に行ったことがあったっけ。行ったら偶然サイン会の当日で、これはサインをもらわねばと、現場で写真集をいそいそと買い求めて列にならんだのだ。まわりの人たちがすべからくファンクラブの会員で、ちょっと肩身の狭い思いをした。まぁ、それはそれだが、こうした特殊イベントに参加するためのイロハを学んだ場所ではなかったので、ここでは除外しておこう。とりあえず、アイドルタレント相手にキャアキャアはしゃぐのは好きだが、意外と実践がともなわないケースが多かったのだ。

 ここからが本題である。

 今年の5月の下旬、釈ちゃんがCDシングルをリリースした。その販促イベントとして、横浜のランドマークタワーと秋葉原で握手会が開催された。その情報は、釈ちゃんの公式サイトSHAKU-NETで知った。むう。やはり釈ちゃんのファンクラブにも入っていないわたしだが、知ってしまった以上は行かねば。これ、女の子の誕生日を知ってしまったばっかりに誕生日プレゼントを用意せざるをえない状況……、といっても誰も同意してくれないだろうね。すなおに認めます。行きたい。一度でいいからナマ釈を見てみたい!

 これ、地方都市出身のわたしが「東京に移り住んで本当によかった」と切に感じる瞬間である。地方都市在住のままだと、こういう機会でも気軽に参加できないからね。立地からいって、秋葉原のほうが近い。そして当日、ウキウキして会場の石丸電機ソフト館まで行ったらさ。
 このお店でCDを購入した人の先着順にイベント入場整理券を配布してるっていうじゃない。そしてとっくに整理券は規定枚数に達して配布終了。聞いてないよ、そんなこと。入場整理券は、熱心なファンがほとんどCD発売の初日のうちにゲットしてしまっていたらしい。いまをときめくアイドルタレントをひと目おがもうと思ったら、それくらいの努力が求められるということなのね。

 わたしはこのためだけにわざわざ秋葉原まで足を運んでおきながら、絵に描いたような門前払いをくらってしまった。気分は、ジュリエットを前にしたロミオもかくやである。ついでにどうやら、この秋葉原のイベントに参加しているファンの大多数が、横浜のイベントからハシゴして流れてきたようなのだ。すごい。これがアイドルタレントのイベントというものなのか。ファンというものなのか。このときわたしは、日本経済を真に支えている者たちの存在を垣間見た気がしたね。わたしの物欲大王など膝元にもおよばない存在のかれら。無償の愛は強いぜ。ぜひとも、わたしが参加するときぐらいは席を譲っておくれ。

 挫折の次にやってくるのは努力と勝利である。これに友情と団結が加われば週刊少年ジャンプの黄金律だ。

 それ以降、わたしはチェックを欠かさなかった。チェックの対象は、常に最新情報がアップされる彼女の公式サイトのSHAKU-NETである。そして、きちんと定点観測していたつもりで、このBook1st.の握手会のことを知ったのは、発表から10日以上もたってからのことであった。だぁっ、完全に出遅れたぁ!

 もう、いやな予感ビーム出まくりである。サイトには、握手会の整理券はBook1st.渋谷店で配布中と記載されていたので、あわてて電話で確認してみた。基本的には、「整理券の配布は、もう終了しちゃったんですよぉ」という申しわけなさそうな返答を予想していた。ところがどっこい。

「今日じゅうにお越しくだされば、まだ整理券は残ってますよ」

 すっ飛んでいきました。ええ、仕事もなにもかも、ほっぽり投げて。で、いざ書店で整理券のことについて尋ねたら、
「2700円です」

 はい?

 なんとまぁ、この整理券、売り物だったのである。とはいっても、この整理券を持って当日のイベントに参加することで、釈ちゃんの直筆サイン入りの新しい写真集と交換してもらえる仕組みだ。想定外の特別な出費を求められるものではない。しかし、ビックリしちゃったね。レジカウンターで手渡された整理券に整理番号が記載されていたんだけど、402番だってさ。この調子でいったら、当日は何百人のファンが行列を作るんだ!? 確実に500〜600冊は前もってサインしとかなくちゃならないでしょ。それだけでもとんでもない労働だってのに、同じ人数のファンと握手だなんて。アイドルも楽じゃないね。やめた。わたしはアイドルタレントにはならない(なれないって)。

 そしてついに当日、わたしはいそいそと渋谷に出かけた。おお、「釈由美子さん握手会」なんて垂れ幕まで出ておるではないか。よいよい。そして、誘導されるままに行列の402番目にならびましたよ。まわりには見るからにヤバそうなアイドルおたく然とした男どもがうようよしていたが、はた目に見ればわたしも同類にしか見えなかったに違いない。このさい、『自分だけは別』などという思いこみは捨てよう。
 
 

 そして、ついにわたしが釈ちゃんと握手する番がやってきた。目の前で見る釈ちゃん、やっぱりかんわい〜。
 釈ちゃんの前に立ち、柄にもなく緊張してギクシャクした動きで右手を差し出すわたし。握手というよりも、わたしの手を釈ちゃんが両手でふんわりとつつんでくれるような感じね。た、たまりません。もう、しあわせいっぱい。ついでにサイン入りの写真集まで手渡されちゃう。

 人生のエネルギーがチャージできたね。これで、5キロはいけそうだ(なにがよ?)。

 とはいっても、思い上がってはいけない。せっかくの浮かれ気分に自分で水を差すが、いかんせん、『釈ちゃん』は彼女を愛するすべてのファンのための存在だ。アイドルとは、そういう存在である。どこをどう転がったところで、わたしひとりで独占できるものではない。それを思い違えると、タチの悪いストーカー一直線だ。いまはただ、ほんの30秒の、握手しながらおしゃべりまでできちゃった瞬間を、牛のように何度も反芻しながら味わおうではないか。

 仕事で釈ちゃんにきちんとインタビューできないかなぁ。単行本の書き下ろしでもオッケイ。実現したら、原稿料タダでもいいですよ。マジで。『修羅雪姫』のノベライズ、わたしに書かせてくれないかなぁ。>角川書店さん

 そういえば、物欲大王のコーナーなのに、写真集の内容についてぜんぜん触れてないね(^^; これはいずれ、5冊それぞれについて追記の形でレポートさせてもらおう。こちらは、盲目の愛的なものにはならない予定である。

SHAKU-NET
BOOK1st.渋谷店
竹書房
ワニブックス
小学館