『かくれ里』



「民芸は健康だ、素樸だと信じて、それ以外のものに見向きもしない人々の収集ほど不潔なものはない。健康だと、頭で信じて、その世界に閉じこもるからだ。(中略)民芸の大家、柳宗悦氏には、そんな所はなかった。(中略)もちろん、げて物にもおもしろものはある。美しいものもある。が、それは名もない民衆が作ったから美しいのではなく、無心に作ったからたまたま美しいものが生れたにすぎない。そういう偶然性の中から、美しいものを発見し、定着させたのが、たとえば利休といった人物なので、わびとかさびとかいうのは、決して煤で真っ黒けになった籠や木工を差すのではない。いや、煤や手垢で汚れた道具を、煤やよごれを洗い落とすのではなく、そのまま丹念に磨きあげたのが、利休のわびであり、さびであった。」
白洲正子『かくれ里』(講談社文芸文庫、1991年。原著は新潮社、1971年)16〜17ペイジ。

てゆーか、手に入れたものの代金を払えよ!
この人にとっては「借りる=もらう」ということであるらしい..


Posted: 水 - 6 月 28, 2006 at 01:54 午後