りいことリウマチ
6.妊娠と出産
 結婚して2年ほどは、いわゆる「ディンクス」夫婦でした。私の病気のこともあり、子供は当分いらないと二人で考えていたのです。そんな中、「高い家賃を払い続けるよりは・・・」と、マンションを購入することになりました。同じ区内で、 広さ・間取りの割にとてもリーズナブルな物件を見つけて、二人で一目惚れしてし まったのです。人気の物件で抽選があり、希望の階にはならなかったものの、同じ間取りの部屋に繰り上げ当選したので迷わず契約しました。まだ貯金も十分でなかっ たのですが、入居するまで1年半あり、それまでに頑張って貯金しよう!と、住んでいたマンションを引き払って、私の実家に居候することになりました。そんな折私が「なんか、この家にいる間に家族が増えそうな気がする・・・」と言っていた事が現実となりました。実家に越して2ヶ月くらい経ったとき、子供ができたこと がわかりました。
 病気についての気がかりはあったものの、私は特に躊躇しませんでした。いずれにしても子供はほしかったし、それが早いか遅いかだけのことです。治る病気でないのなら、若いうちに生んでしまおう!と二人で決めました。病院の先生からは 「妊娠中は痛みがなくなることが多い」と聞いていたし、近所にもリウマチながら何人もお子さんを生んで育てている方もいます。
 まずそれまで飲んでいた痛み止め(インテバン)をやめました。ちょうど季節はリウマチに大敵の梅雨の頃で、やめてしばらくすると関節がひどく痛むようになりました。病院の先生に「膝がいたいですー!」と訴え、注射をお願いしましたが、「妊娠中はダメ」と剣もホロロ。薬もインテバンに代わってプレドニンを処方して頂きました。「これだけは、妊娠中も安全と言われてます。」とのこと。確か、これって「副腎皮質ホルモン」じゃなかったっけ・・・自宅で調べるとやっぱり、あのプレドニン。素人判断で恐くなってなかなか手が出せません。手をつけないまま次回の診察になり、先生に「副作用、ないんですか・・・」と伺うと、「ありますよ」と素っ気ない返事。なんですと?じゃ飲めばやっぱりムーンフェイスとかになるわけですよね。「でも、これだけの量なら、副作用より、痛みが押さえられる効果の方が大きいから、安心しなさい。」と言われ、早速翌朝半錠だけ飲みました。
 すると。本当にすごい効果です。すごく痛かったのか1時間あまりできれいに消えてしまいました。それからは、朝起きて痛むときだけ飲むようにしていましたが、気候が暑くなって、妊娠週数も進むに従って、不思議なくらい痛みがなくなってしまいました。
 あのまま、痛みが復活しなかったらどんなに幸せだったでしょう。出産して、自宅で家事をするようになると、あの懐かしい痛みが蘇ってきました。赤ちゃんをだっこしながらかがむなんていう簡単な動作が難儀になってきました。しゃがんで抱きながら立とうとすると、気分はウエイトリフティング。「せやー!」なんてかけ声掛けて。「妊娠中は症状は緩和されるものの、出産後悪化の一途を辿ることも多い」などというリウマチ書の言葉が思い出されました。
 まだ、出産後病院に行っておりません。育児に追われっぱなしですが、そろそろ行かなければならないですね。会社に復職することも決めました。病気で、子供生んで、その上仕事を続けるなんて、と家族にも言われます。私もマンションをもし買っていなければ、仕事はあきらめていたかもしれません。でもまだ体は普通に動かせます。動ける間は仕事と育児を両立させたいと思います。

  

(1998.4.26)

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