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余丁町散人(橋本尚幸)
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2003.5.8


この記事ケッサクです。コーランは単なる聖書の解説本であったとするドイツ人学者の研究が波乱を呼んでいます。こういう研究は今までタブー視されてきたのでしょうね。こういう神聖化されてしまった文章は日本にも存在します。はい。何事においても客観的な姿勢が大切です。

Et si les vierges célestes du Coran n'étaient que fruits blancs ? (2003.5.6)

コーランに書かれている天国の処女達とは単なる白い果物のことだったのか?

博識な人(碩学)とは普通攻撃的な性格を有さないと見られている。とても普通の人には理解できない生死に関する難しい問題を一生懸命考えている人というイメージだ。だから彼等碩学の仕事は世界の現実には一切インパクトを与えることはないと考えられている。それは間違いである。実際に図書館の蔵書の下から引っ張り出した彼等碩学の発見がいま世界に大騒動を引き起こしかねない勢いなのだ。一番最近の例をとるとドイツのクリストフ・ルクサンブルグがコーランの言語について行った研究がそうだ。この人はアラビア語の文語及び方言の専門家で哲学者であるがシリア語と6世紀と7世紀にかけて広く使われていた「アラブ・シリア語」の権威でもある。彼はコーランがどの言葉で最初に書かれたのかを問題意識として研究した。

この問題意識は今更でもないという感じだ。もちろんアラビア語だ。しかしどのアラビア語であるかと言うことが問題なのだ。難しいことは、知られているコーランの一番古いテキストは子音だけで書かれていることから来る。ずっと後世になってから、具体的に何時どうしてと言うことは分かっていないが、母音が表記できる表記システムが完成され、発音の区別が正確にアラビア語で表記できるようになったのである。この問題はよく知られていることだが、この碩学はもう一歩踏み込んで、コーランの従来意味がよくわからなかったくだりを古代のアラブ・シリア語の語彙でもって解読しようとしたのである。結果は驚くべきことであった。例えばコーランのマリアの処女懐妊(19章、24節)のくだりでは、生まれたばかりのイエス・キリストはマリアを慰めるのだが、通常のコーラン正本では「悲しむとこなかれ。神は汝の足を小川の流れに入れたまう」と書かれており、意味不明であるが、アラブ・シリア語を使って判読すると「悲しむことなかれ。神は汝の出産を正当なものと認め給う」という意味になるのである。

もっと驚くべきことは、コーランで有名な天国の楽園の処女達とは単に葡萄の実のことであったとする解釈だ。(コーランに書かれている天国で待ち受けているという)「目が大きい処女達」とは「クリスタルのような白い果物」と読むべきとのことだ。自殺攻撃をするイスラムの勇士達はテロ実行にあたり(天国の処女達のために)局部を念入りに聖なる白布で保護して事に当たるというのに、これが単に葡萄だったとなるとたいへんなことになってしまう。もしルクセンブルグが正しいとなると、コーランとはシリア語で言う教則本であり、聖書に置き換わるものではなく、聖書を解説するマニュアルとして書かれた文書の一種であると言うことになるのだ。

ソルボンヌ大学教授レミ・ブラーグが雑誌「クリティーク」4月号で強調するように、この問題は科学的に広く議論されるべき時に來ている。もしこの仮説が正しいとなると、どんな大きな結果を引き起こすか想像できるだろう。碩学とは攻撃性を持たない無害な人たちではないことは確かである。

Roger-Pol Droit

・ ARTICLE PARU DANS L'EDITION DU 06.05.03








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