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余丁町散人(橋本尚幸)
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2002.11.30

ルモンド紙。デザインとアートの世界では「60年代」が復活してきたとのこと。人間の方(60年世代)はどうなんでしょうね。モードの世界の言葉はよく分からないので、かなりすっ飛ばしました。

L'esthétique spoutnik des années 1960 (2002.11.30)

1960年代のスプートニック美学


モード、デザインから芸術まで、反抗とポップの60年代は、今でもユートピアを指し示す。

同じおかっぱ頭で、同じ真っ白けの化粧で、レコードを世界で1億22百万枚も売った往年のスター、ミレイユ・マティウが、今般、オリンピアで一連のコンサートをやった。ニューゲイで知られたシェイラも、多くのDJと共に、最近ライブコンサートをやったばかりだ。ジェームズ・ボンドですら、今年は上映40周年記念だといって、お祭り騒ぎを起こしている。

60年代は、いまだに遺産としての重みをみんなに感じさせる。こんなに多くの記念行事は、過ぎ去った時代へのノスタルジーに訴えるものだ。それに、現代は確実な価値が大切にされる時代だ。パリではこの秋、ある画廊が60ぐらいの芸術家によるコラージュ作品を展示したが、実に半分以上も売り切った。モードとかアート、デザインの世界は、もともと不確実な波に揺さぶられる世界だが、いまやこの繁栄と創造の10年から、そのオプチミズムとユートピアと自由な想像がもたらす、たしかな力を引き出そうとしている。

服飾博物館では、2003年の3月16日まで、「60年代のモード」という展示会を開き、若者達が勝ち誇こり、既製服の革命が生じた60年代を回顧している。この時代は「動作性と着心地の良さと男女平等の考えが、肉体の価値を取り戻し、モードは女性の自己主張の表現手段となった」と展示会責任者は言う。短い台形ラインの服や、パンツスーツ、踵の低いブーツなどが展示されている。

1965年に、「クーレージュ」旋風が起こり、白が主体の若者向きで未来派の新しいシルエットが一挙に広がった。この精神で、カルダンは合成繊維をたくさん使った「宇宙飛行士ファッション」を創り上げた。今日、60年代のパイオニアに敬意を表するいくつかの出版がなされている。『裸体、雑誌エルに見る60年代』(フランソワ・ボードとジャン・ドマシー)など。

ジョージ・レッシは1967年の有名なコンビネーションを限定版で復活させたのも一例である。時計についても、宝石についても、多くの商品に60年代の「スプートニック美学」の傾向が見られる。消費社会のシンボルの再来という奴。ビートルズのプリント入りシャツも現れるなどなど。

日本のネオ・ポップの大御所、ムラカミ・タカシは、その展示会では77000人の観客を集めたが、いまルイ・ヴィトンのモノグラム生地の多色サイケ版のデザインを手がけている(2003年2月に市場に出る)。プラスティックやビニールのミニスカートなど、蛍光色のけばけばしい、オプティミズムと陽気の旋風が、来年の春を席巻するのだ。

デザイン素材では、プラスティックの時代は、陽気さと機能の双方を新しく志向したものだった。1968年にアンリ・マソネによって創られた、神話的なスツール「タムタム」がいま大復活してきた。サントゥ画廊では、たったの一週間で約60個も売れた。オリジナルの素材、プラスティックは透明となり、遊び心にあふれ、実用的、組み立て可能で洗うことも出来る。座り心地はいいし、値段も20ユーロと格安である。このスツールはデザインと工業生産が融合した時代の要請を集約するものである。

プラスティックは「今日再び、現代的な機能要求を満たすものとして再認識されている。透明感で遊ぶのも良し、半透明でも、柔軟性もあり、強度も強い。色も自由自在だ」とイタリア人の専門家は言う。フィリップ・スターク社は60年代形式に刺激されて、同社のクラシック・チェアを透明性のある素材で再現させた。形が自由になるポリエステルボール入りのクッション・・。新しい生活のアートは地べたの密着して進行しているのだ。60年代のユートピアはまだまだ生きている。ミシュラン社とデザイナーは、白い気泡型の電気自動車をデザインした。このモデルは同じイマジネーションを共有する自動車製造会社が出てくるのを待っている状態だが、その間、ポンピドゥーセンターの交通デザイン展に展示されている。

Chariotte Brunel
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関連情報
出版案内(60年代のスターの写真集、480ページ)。展示会案内など。








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