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余丁町散人(橋本尚幸)
naoyuki_hashimoto@mac.com
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最近の Le Monde から(抄訳)
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2002.11.16
ルモンド紙より、今日は老人向け住居サービスについて。フランスではどういうシステムになっているのか気になって読んでみました。老人ホーム施設(というより高齢者用マンション)は、日本よりかなり安そうです。また家政婦サービスの無料チケット(週8時間)がもらえるとは結構有り難いですね。
元気な老人のためのホームサービス
自由で自立していたい引退者のための住居サービスの新しいあり方。便利であるがちょっと高い。
時には決断に急を要するときがある。「家内が12月31日に亡くなって、1月5日には買ったばかりの110平米のアパルトマンを引き払い『エスペリード・ホーム』に引っ越した。レストラン付だから料理が出来ない私には最良の解決法だった」と話すのは「エスペリード・ホーム」に9年間暮らす引退したお医者さん。その隣には火事で3年前に自宅を失ってここに引っ越してきた人で「あんな事の後では、ゼロからやり直すなんてとても出来なかった」という。
また一方では、長期に渡って前広に計画を立ててきた人もいる。アデレさんは「夜病気になって誰にも来てもらえなかったらどうしよう」と思って集合住宅形式が良いと思い、たくさんの老人ホームを訪ねた上で、彼女は看護婦が24時間常駐しているパリの「アルカディー苑」を選んだ。彼女は週に4−5回は施設で食事をするが、レクリエーション(ブリッジとか講演、映画など)にはほとんど参加しない。
「年寄りと鼻をつき合わせて生活するのは大嫌い」と、この90歳の引退者はおっしゃる。彼女はギャレリー・ラファイエット百貨店にバスで出かけるのも、ものともしない。「動けなくなって、医療型老人ホームに一日中閉じこめられるのはごめん」として広いアパルトマンを引き払って、現在の47平米の部屋を市場価格の20%引きで購入した。「サービス料金が高いことが玉に瑕」とのこと。
これらの二つの施設は、共に同じような方針の下に15年ほど前に造られたものだ。部屋を購入することも借りることも出来る。エレベーターや清掃代などの管理共通費とはべつに、住人は個別にレストランや娯楽、セキュリティーなどのサービスに好みに応じてエキストラ料金を払う。
負担は、二部屋のアパルトマンでつきに399−550ユーロ(エスペリードの場合)、780ユーロ(アルカディー苑の場合)。後者の場合、看護婦常駐費用は利用の有無にかかわらず関係者全員で分担することになっている。
またレストランの利用の有無にかかわらずレストラン従業員の給料などは全員で分担する。食事をすれば、その度に定食で5−8ユーロ。掃除や介護のためにサービスを頼めば個別にチャージされる。
建物は自治形式で運営され、自治会が総会で共通事項や運営方式を決める。
設備は機能的なものとなっている。スリップ止めのついた床、手すり、非常呼び鈴等々。二つの施設の相違点は医療要員が常駐するかどうか。アルカディーは常駐。
エスペリードは、共通スペース(食堂とかサロン)は三つ星クラスのホテル並みで上等だが、個室の方は「ちゃんとはしているが広いことはない」とのこと。
居心地は良いようだ。75歳のお婆さんは毎日食事を自分で作るのが厭になってここに来たが「大の親友」を見つけたという。大部分の住人は共同生活向きでお互いに助け合う精神の持ち主だが、なかには「自分の部屋から一切出ず、テレビの前で釘付けになっている人もいる」とのことだ。
もともと自分で動ける老人のためのサービスを目指して施設は作られたのであるが、時と共に事情が変わってくることも事実。「新しく入ってくる人が85歳以上だったら施設住人の平均年齢を上げることになる。みんなだんだん歳をとってくるし、医療サービスはやらないと言う方針もおかしくなっている」と住人たちは言う。
にもかかわらず、住人たちは自分に重症の傷害がでれば、この施設には留まれないことを自覚している。
比較的若い老人を施設に呼び込むことと、より年取った老人向けのサービス提供することという二つの方針を両立させるため、住人たちは受容可能な妥協案を探さねばならない。多くの新しい施設でも同じ問題を抱えている。
アメリカ方式に老人村に倣ってオムニウム社は40−60平米の平屋で共同の庭に面している老人向き内部設備を充実させた一戸建ち群を建設した。
住人は付属の運動クラブに入会することになる。プールやジムなどの施設、それにガーデニングサービス、セキュリティー、近所の町へのシャトル便などが完備。昼食は平均7ユーロ。クラブ利用こみの月料金は、スタジオ小部屋で689ユーロ、二部屋で809ユーロ、三部屋で886ユーロだ。
この村は恒常的な休暇村とも言える。でもここでもライフスタイルは各人の自由で選べる。78歳のアントワネットさんはすべての「活動」に参加している人だが(医者にダンスを禁じられているにもかかわらすダンス茶会に出席してもっぱらおしゃべりをする)、こういう人は珍しい。
おおむね「若い」老人だけが施設の設備をフルに利用することになる。たとえば引退した元体操の先生とその友達は、昨年の夏プールをほとんど自分たちだけで独占できたという。「当初入居者の平均年齢を60−65歳辺りに狙いを付けたのですが、実際は75歳となってしまいました」というのは営業担当者。だから当初は考えていなかった投薬などのサービスも実行に移されている。
営業担当者は、投資誘致関係で政府の優遇措置を受けるためには、住人の収入が年18294ユーロ以下でなければならないと言う上限があり、それが営業のじゃまになり全部の空室を埋めることが出来ないという。そこで96戸のうちの35戸は独身者に貸し出すこととした。独身者は運動クラブには入れないことになっているが、いずれにせよ彼等の購買力ではクラブ利用料金は無理。
でも老人は、若い人たちが「活動」に参加してくれると世代間交流が図れるし、良いと思っているでだけれど・・・。
Michaêla Bobasch
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追加情報
経済支援
社会保険加入者は家政婦サービスの援助を受けることが出来る。所得水準によって、まちまちだが、家政婦サービス一時間あたり13.66ユーロとして、2.53ユーロの補助がでる(上限あり)。所得の低い人は最大12.14ユーロ/時間の補助を受けることが出来る。
税金
70歳以上の人は家政婦を雇った場合、給料の社会保険料負担(雇用者負担分)が免除される(条件あり)。
週に8時間を上限として「介護サービスチケット」が支給される。これは家事サービスにでも介護サービスにでも利用できる。
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