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余丁町散人(橋本尚幸)
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2002.11.15
ビン・ラディンはSFに影響されてアルカイダ運動をはじめたとする「SF的新説」が出てきました。笑えます。SFの読み過ぎはいけないですね。
アルカイダはSFに影響されたか?
「アルカイダ」という言葉の語源は何だろうか。ロシア人科学者のディミトリ・グサーフはガーディアン紙への投稿記事の中で問いかけた。彼によればビン・ラーディンはロシアのSF作家アイザック・アシモフのSF『ファウンデーション』に影響され、「アルカイダ」の名前もそこから採ったというのだ。まずその小説のタイトル自体がアラビア語では「アルカイダ」と翻訳されていたと言うことらして気になるではないか。
それだけには終わらない。現在のアルカイダをめぐる様々な状況は奇妙なぐらいにこのアシモフの小説のお話しに似ているのだ。この小説は7巻にも達する長大なもので、2千5百万もの惑星で構成される一つの巨大な宇宙帝国が、100年を掛けて衰退し滅亡する過程を描いたものだ。主人公の英雄は、ハリ・セルドンという若い賢者で予言者。「精神歴史」という新興宗教を創り上げ、宇宙帝国の差し迫った終焉を予言する。その運命を変え、古い文明の廃墟の後に新しい文明を創り上げるため、彼はこっそりと「ファウンデーション(財団)」という組織を作る。
グセーフ氏は、この英雄たちの地政学的な戦略の数々に、現在もっとも地球上で捜査の対象となっている男(ビン・ラーディン)との近似性を多く証明しようとする。「ハリ・セルドンは彼の時代の政治経済様式を批判し、文明の破滅への転落と不屈の精神を予言するひとつの箴言を構築した」と彼は言う。そういえばアシモフが描いたこの小説の宇宙帝国は、過剰消費と汚職腐敗、それに非効率性に支配された世界である。もっとも、著者(1992年に死去)は、この小説はローマ帝国の衰退にヒントを得て書いたと言っていたのではあるが。
偶然の一致か、無理矢理のこじつけか、はたまた本当にビン・ラーディンはこの小説でインスピレーションを得たのか、証拠は何もない。しかし、これが本当かは別にしても、この作品は驚くべき予言的兆候を示している。すなわち、この小説の主人公ハリ・セルドンは、自分が死んだ後も、カセットとかビデオを使って、彼の後継者たちを正しい道に導くのだから・・・。
Franck Colombani
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