三角点:米が麦より優れているか……これも神話だったのだ!


へ〜、碩学の銀狐さんがこんなことを書いておられる:
米は麦より優れてゐるか: アミノ酸スコアの陥穽 : 三角点 -北国tv: "アミノ酸スコアは米蛋白質が小麦蛋白質より高い。このことから蛋白質摂取の面で米が小麦より優れてゐるといふ主張をよく耳にする。これも日本型食生活 キャンペーンの一つである。しかし、アミノ酸スコアといふものがどんなものかを知つた上で同じ主張をすることができるだらうか。"
そう、散人もコメの方がいいと信じ込まされてきた。でも、違うらしい。

銀狐さんによれば:
 五訂日本食品標準成分表の精白米、強力粉、薄力粉の蛋白質含量と最も不足してゐる必須アミノ酸(第一制限アミノ酸)のリジン(米と麦で第一制限アミノ酸は同じくリジンである)の含量は以下の通りである。

100 g に含まれる蛋白質の量(左)とリジンの量(右)
精白米  7.4 g 0.210 g
強力粉 11.7 g 0.266 g
薄力粉  8.0 g 0.225 g

これから A (当該蛋白質中で最も不足してゐる必須アミノ酸が蛋白質全体に占める割合)の値を計算すれば、精白米、強力粉、薄力粉の順に 0.0284, 0.0227, 0.0281 であり、確かに精白米は強力粉よりもアミノ酸スコアが高いことになる。ところが、強力粉は精白米よりもリジンの含量は多い。(中略)純粋な米蛋白質と純粋 な小麦蛋白質を比較すると、米蛋白質の方が少ない量で必須アミノ酸を充足することができる。しかし、精白米と小麦粉として比較した場合は小麦粉の方が少な い重量で必須アミノ酸を充足することができる。

なんだそう言うことだったのか。「小麦粉の方が少ない重量で必須アミノ酸を充足することができる」のだ! さすが銀狐さんだ。

こ こからは散人の蛇足。銀狐さんの数字に若干の経済的側面を追加してみようと思う。一定量の必須アミノ酸を摂取するために必要な金額を考えてみる。スーパー に行けばいいのだろうが、面倒くさいのでヤフー・ショッピングをのぞいてみた。「一番安いもの順に」という表示方法で、白米、強力粉、薄力粉の値段を調べ る。こういう結果だった:

新潟産キヌヒカリ10kg_白米           4,980円

北海道産小麦100%パン用強力粉コンチェルト5kg 1,050円

ニップン 薄力小麦粉 1kg 日本製粉株式会社     159円

キロあたりで、コメ、強力粉、薄力粉の順に、498円、210円、159円となる。

必須アミノ酸リジン1グラムあたりにすると、2円27銭、79銭、71銭。薄力粉が一番経済的だ。コメを食べるのと比べ実に3分の一の金額で済む。

ち なみにこれは輸入小麦だろう。小麦の輸入には輸入関税に加えて、べらぼうに高い「麦等輸入納付金」なる上納金を政府に納める必要がある(これを国内生産者 で山分けにするのだ)。関税と納付金の合計でキロあたり90円(うち納付金62円60銭)。小売価格の60%程度にも上る金額だ。それを考慮すると、日本 のコメを食べて栄養をとることは、諸外国国民よりも5倍以上のお金を払わねばならないと言うこと。これでは日本の国際競争力が落ちる訳じゃ。

Posted: Sat - April 22, 2006 at 05:03 PM           |  


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