「日本は変わらない、労働者の54%がなんらかの既得権グループに属するからだ」(E・リンカーン)
今朝の日経書評欄で見たエドワード・リンカーンの新著『それでも日本は変われない』
の紹介文から。彼が日本を去ったのは、バブル崩壊の直後だが、実に適確にその後の日本の行く末を予測していた。曰く、日本はこれからどんどんダメになる、
中国に抜かれる、国際競争力もなくなる等々。残念ながら、その後の日本は、エドワード・リンカーンの言ったとおりの筋書き通りで進んでいる。既得権亡者が
多すぎるのだ。
みんなが既得権の受益者だから、別に改革なんか必要はない、というのが国民の本音。
既得権者のごり押しの結果としての高物価は、高賃金で賄えばよいという計算だが、いつまでもそうは問屋が卸さない。年金・税負担等を考慮した実質生涯賃金
はどんどん低下の一途をたどることとなる。われわれ庶
民としては、防衛策を講ぜざるを得ない。自分が持っている既得権から生ずる収入は最大限に有り難く頂戴する一方で、国際価格より高い財・サービスへの消費
支出は、逆に最小限に留めると言うことである。これらの財・サービスは、すべて例外なしに既得権者のごり押しによるものであるからだ。どうせ自分が持って
いる既得権もやがては浸食されてしまうだろうから、他の既得権者への支出を先に削減しておいた方がいいのだ。具
体的には、コメなどの農産物(タマゴと鶏肉は例外)とか宣伝洗脳により高価格を維持しているブランド商品・こだわり見栄消費などだろう。どの商品を買うこ
とがぼられることとなるのかは、海外旅行でもしてみれば直ぐにわかる。ライフスタイルを「実質優先」にするのだ。それだけのことで生涯収支としては巨大な
差が生じてくる。またボリ放題の既得権者に対する貧者の鉄槌ともなる。エ
ドワード・リンカーンが言う「労働者の54%が既得権の受益者だ」という数字は、多分「業法」が存在する産業の就業者数を計ったものだろう。日本のほとん
どの産業には「業法」と称する参入規制みたいなものが存在する。これの完全撤廃こそが課題だが、なかなか前に進まない。みんなが受益者だからだ。ち
なみに「業法」が存在しない、数少ない例外産業として総合商社がある。総合商社への参入を制限するいかなる法律も存在しない。誰でも明日から始めることが
出来る商売である。このことこそが、たえざる競争を産み、総合商社は前世紀の遺物みたいな古い業種であると何十年も言われ続けながら、いまだに潰れず逆に
ますます繁栄している根本原因であると思っている。
Posted: Sun - March 13, 2005 at 06:09 PM
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