「成功すれば無限大、失敗してもゼロになるだけ」(ライブドア堀江貴文社長)……このリスク・リターンの非対称性こそが問題
昨日のNHKニュースで妙に気になった言葉。ライブドアの堀江社長がどっかで講演し
た際に強調された言葉とのこと。確かに株式会社の有限責任原則、また破産法などがこれを可能にしている。資本主義の発展の原動力となった制度でもある。で
もこの「いいとこ取り」の仕組みがバブルを生み出す遠因となっていることも事実だ。
これについて以前書いたものがあったはずだと探すと、やっぱり見つかった。これ↓「青色LED訴訟、200億円支払い命令」への違和感
この記事の元となった小生の元原稿は1997年のものだから、長年にわたってこの疑問を持ち続けてきたことになる。まだ明確な回答は持っていない。こ
ういうチャレンジャーに有利な仕組みがないと資本主義は発展しない。でも、イングランド銀行が言うように、この仕組みこそがバブルを生みだしてきたと言う
ことも事実であろう。資本主義の景気循環論(マルクス経済学的に言えば「恐慌論」)もこういう視点で考えてみるのも面白いかも知れない。いまだに経営者に無限の個人保証を求める日本の銀行融資の前資本主義的慣行は、こういう考え方からすると、経済の安定化につながっていたのかも知れない。でも、経済を停滞させることも事実であり、悩ましいところだ。結局、ガルブレイスの言うように「資本主義とは、キチガイじみた熱狂とその反動である恐慌の繰り返し」ということになるのか。も
う一つわからないのが、投資家のリスク。投資家は投資した金額がゼロになるリスクをとる。いくら投資で儲けても「無限大」までは儲からない。リターンは有
限。一方損すればゼロになる。ということは「無限大」の損害と言うこと(ゼロで投資金額を割ると無限大)。堀江社長の言うこととはまったく逆になるのだ。
上記の堀江社長の「数式」は投資家ではなく企業家にとってのものということだね。あはは、社会全体で見れば、リスク・リターンはバランスが取れている。企業家が得をしているということかな。
Posted: Sat
- February 12, 2005 at 03:22 PM
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