「利益政治の構造、もはや維持不能。雌伏して狭い利益を排せ」(佐々木毅)


今朝の日経「経済教室」で佐々木毅がいいことを言っている。

要旨抜粋:
  1. 日本の政治・政府は90年代後半以降、基本的には敗北。小泉内閣はこの敗戦の後始末の政権だった。
  2. 安部晋三内閣の下で日本はようやく次に段階にはいる。「凌ぎの時代」。反転攻勢のために徹底した合理性が求められる。
  3. 小泉政権の五年間で政治の体質が本当に変わったかというと、なお不透明である。しかし野放図な利益政治の構造を維持できなくなったこととだけははっきりしている。強い政治的意志に支えられた狭い利益ほどもっとも強力になるというパラドックスの弊害がはっきりしてきた。これを許せば政権の命運に影響しかねない。
  4. こうした狭い利益の横暴を制御する簡単な秘策がある。政権公約などで、有権者全体を巻き込みながら、部分最適志向を排して全体最適の観点で政策の管理強化を試みることである。
  5. 最大の問題群は中央と地方の関係である。議論が空回りしているが一つ確かなのは、財源の稀少化を前提にしながら国民に不必要な過度の犠牲を強いないようにするには、中央・地方関係の合理的な設計を徹底的に進めるしかないと言うこと。責任の所在を明確にすることである。
  6. 「凌ぐ時代」には、社会全体のシステムの生産性を上げることを徹底した合理性をもって考えなければならない。人的資源の充実と開発が急務だ。


4番目のパラグラフの「秘策」だが、要はマニフェストに具体的に書き込めと言うことだな。散人なら、次の三点がもっとも大事だと思う。この項目がマニフェストに入っている政党に投票する:
  1. 既得権者への福祉目的で公共事業・地方交付税を配分するのではなく効率性と合理性でもって配分を決める。
  2. 「一票の格差」解消に数値目標を設定する。
  3. 食糧自給率向上の手段としてFTAを推進する(FTA関係国からの食料輸入は「準自給食料」としてカウントする)。FTAを通じて経済拡大を図ると同時に国民に安価で良質の食糧を供給する。

安倍さんは憲法問題みたいな抽象的議論に逃げるのでなく、上の三点を主張すれば選挙に勝てると思う。

Posted: Thu - January 11, 2007 at 05:34 PM           |


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