Back to Letter from Yochomachi (Blogger) label/名言(迷言)集

「個人株主は動物的」(新日鐵、三村明夫社長)


今晩のNHK 「クローズアップ現代」 。例によってとは言いたくないが、また紋切り型。「外人」ファンドなどによる「攻撃」に日本企業は晒されているという。インタビュウーされた新日鐵の三村 社長は、それに対抗するための個人株主対策を聞かれ「個人株主は動物的だから、わかることはわかるけれどわからない物はわからない(だから誰にでもわかり やすい言葉で個人株主に説明する)」と「迷言」。国谷アナは大満足。でも個人投資家が求めていることは、ほとんど「外人」ファンドが求めていることと同じ だ。おまけにその「外人」ファンドの原資の多くは日本の個人投資家のお金。今まで長いこと、サラリーマン経営者にいいようにあしらわれていた日本の投資家 が、自分の意志を経営に反映させるためには「外人」ファンドに頼らざるを得ないと判断しているからだ。

昔、さる大企業の経営者から、 「日本の経営者は、怖いもんなし。怖いぐらいだ」という言葉を聞いたことがある。日本の企業システムにおいては、牽制機能がかくも効かない。株主なんかは ほとんど発言力を持たなかった。大企業の経営者のほとんどは職員上がり。誰もが株主よりも社員の福祉を優先して考える(理屈はいくらでも後から付いてく る)。ここに「大企業サラリーマン天国」が実現する(いや、していた)。中流階級はこのようにして形成されたのであるが、長い人類の歴史を見て、中流階級 が形成されたのは、とても短い期間にしか過ぎない。しょせん経済のグローバル化が実現すれば、はかない夢に終わる。中流階級とは、しょせん下流階級を搾取 することではじめて成り立つ階級であるから、上と下から攻撃され、持続性がないのである。

これは地球規模に見ても同じことが言える。たまたま裕 福な国の国民であっても、それだけの理由で自分が無能で非生産的であっても豊かな生活が送れると言うことは、だんだん非現実的になってきている。アメリカ を見てもわかるし、ヨーロッパを見てもわかる。経済統合の受益者はチャンスを与えられる周辺国の下流市民だ。

既得権を脅かされる「中流」生活者の危機感はよくわか る。でも最大多数の最大幸福の実現と言うことを考えれば、彼らの主張はしょせん「美しくない」エゴイズムと聞こえてしまうのである。

元「中流」サラリーマンであった散人としては、何とか サラリーマンに中流階級の地位を守って欲しいと思う。でも、それは日毎に難しくなって來ているように思う。

(さて、ここで日本の農業問題に触れるオチで締め括る のは極めて容易だが、紋切り型になるかも知れないので止める)

Posted: Thu - June 29, 2006 at 10:07 PM           |


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