小泉純一郎は、自民党を地方大地主の手から都市住民の手に奪い取れるか?


今回の自民党の分裂。とても興味深い。自民党の大地主と都市資本家の矛盾に満ちた 「野合」に終止符が打たれるかという問題なのである。自民党のオリジンは自由党。明治時代の板垣退助で有名だが、基本的に地方大地主の利益代弁者であっ た。これは異才の日本研究家E.H.ノーマンの著作で詳しい。「自由党は地方地主の利益代表として結党された」(E.H.ノーマン)。小泉は、最近現れた 「変人の」シティーボーイ。もとより自民党の異分子。自民党を果たして乗っ取ることが出来るのか?

ノーマンの著作:
0394709276Origins of the Modern Japanese State: Selected Writings of E.H. Norman
E. Herbert Norman
Random House Inc (P) 1975-06-01

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4101362319外交官E.H.ノーマン―その栄光と屈辱の日々1909‐1957
中野 利子
新潮社 2001-10

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ノーマンは、日本の明治維新は、「中途半端な改革」で終わってしまったと総括。江戸時代のサムライの 既得権が、地方大地主への既得権再分配で終わってしまったからだ。自由党の政治的主張は、戦後自由民主党の主張と変わっていくが、基本的には地方大地主の 利益を代弁するものでしかなかった。現在日本の政治家、学者、芸術家、文筆家の出身家族を調べると、そのほとんどが地方の大地主階級の出身。大都市出身者 は例外的でしかない。小泉は、例外的に「シティーボーイ」である。基本的に自民党体質とは相容れない。「自民党をぶっ壊す」という小泉の主張はここから來 ている。

イラクとか靖国問題では、小泉純一郎は多くの誤りを犯した。でも、その基本的なところ、すなわち地方大地主主導の政治を日本の都市住民の手に取り戻すという観点においては、小泉純一郎を支持したいと思う。

日本の構造改革については民主党に期待をしていたが、郵便局に巣くう労働組合関係の既得権益にあまりにも譲歩しすぎた。所詮そう言う政党か。

ps)

十時からのNHKを見ていたけれど、自民党の造反議員と野党の連中の顔 は、おしなべて「卑しい」。問題の本質を全く外して、単なる既得権擁護の「雄叫び」を発しているだけの利己主義に固まった卑しい顔なのだ。散人は人の顔を 長年見ていたのでよくわかる。日本国民は、こういう卑しい顔をしたやつの声に流されるのか……。暗澹たる気分になってしまった。小泉首相は記者会見で素直 に心情を語っていたが、それ以外では、唯一公明党だけがまともなことを言っていた。彼らは基本的に都市住民政党であるから、農村地主の利権とは無関係の政 党なのである。

自民党がつぶれてしまったら、労組と農村利権に迎合した民主党が頼りにならない以上、宗教問題はさておいて、都市住民には公明党しかないのか。

Posted: Mon - August 8, 2005 at 10:39 PM           |  


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