「過ぎた分業の進展は、人々の視野を狭め、人間を愚かにする」(猪木武徳)


今朝の日経「やさしい経済学」で国際日本文化研究センター教授の猪木武徳氏。アダ ム・スミスなどを引きながら「一般に自由な交易は信頼を生み出すが、過ぎた分業や市場の拡大は人間の思考範囲と視野を狭める。ここに奇妙なパラドックスが 存在する」といっている。「信頼と文明」と題した8回連載コラムの最終回。

猪木教授は「いまこそ安定した長期的な信頼とモラルの関係に思いをいたすときだろう」と結ばれるが、もっともなご指摘だ。

グ ローバリゼーションのおかげで人間は豊かになったが、同時に視野も狭くなったのかも知れない。どっちが良いとか悪いとかの問題ではなく、そうした傾向を自 覚しているかいないかが大切だと思う。グローバリゼーションの時代であるからこそ、また後戻りすることは難しいからこそ、われわれは己の視野を広げるべく 意識的な努力をしなければならない。さもなければ「グローバルに」いがみ合うだけとなる。

「自然なパトリオティズム」も、グローバル化が進んでいない段階では可愛らしいものだが、グローバル化の時代には簡単に「醜いナショナリズム」に豹変する可能性があるからだ。

Posted: Tue - June 28, 2005 at 06:42 PM           |  


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