「日中が学ぶべきは二度の世界大戦を経て生まれた独仏の融和である」(日経「大機小機」無垢子)


今朝の日本経済新聞「大機小機」。「東アジア共同体に何が必要か」とする題して無垢 子が書いている。この人もサッカーアジアカップで中国人観客の態度に頭にきているのか、どちらかといえば上の提言は中国人に向けられているような気もする が、これはむしろ日本人に対して書かれたものと受け止めたい。

日中の国民感情の対立については、従来の日本政府「主流筋」の考え方とはこんなものだった。
  1. 普通、戦争のしこりは20年で消える。戦後60年経っているのに日中間でこれだけ摩擦が続くのは、日本のマスコミが煽っているからだ。
  2. 日本のマスコミは中国政府がいう「歴史問題」を、日本の政権を攻撃する材料として繰り返して利用してきた。だからいつまでたっても消えてしまうべき火が消えない。
  3. 対策としては、日本の大衆を煽って、こういう中国の干渉に対して怒らせることだ。中国が干渉すれば、日本の大衆は強烈に反発するという図式を作ればいい。
  4. 中国政府は頭がいいので、損をすることはやらない。日本の大衆を敵にして得することはないので、干渉はやめるだろう。

いまや、この政策は完全に間違っていたことが、はっきりした。

中国政府は国内の「反日」感情をむしろ抑えたいぐらいなのに、もう彼らですらコントロールできないような状況になっている。中国の「大衆」が中国政府を動かす状況だ。また日本政府も、自分が火をつけた日本の「ウヨク」感情に自分の行動を縛られつつある。

国民感情を政治的にもてあそぶと、ろくなことはない。こういう醜いことになる。非常に危険だ。

日中韓の三国は、長い歴史を通じて、ほとんど共同体として仲良くやって来た。共同することで、失うものはほとんどなく、得られるものは莫大な利益だ。米国、欧州に対抗しうる強力な「極」となることは確実。足りないものは、ヨーロッパにあった将来を構想する「知性」である。


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Posted: Wed - August 11, 2004 at 11:29 AM           |  


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