Le monde
社説「断固として、同時に協調的に」2003.3.12
イラク問題で「フランスは拒否権を行使するだろう」と
シラク大統領が言いましたが、そのことに関するルモンドの社説です。アメリカに非常に気を遣っていること、またどうせアメリカは攻撃することになろうが、
戦争後のイラク再建ではフランスは協力を惜しまないと言っているのが印象的です。
L'éditorial du
Monde
Ferme et conciliant
(2003.3.12)
社説「断固として、同時に協調的に」
ジャック・シラクは、3月10日月曜日、国民に対して
どうしてイラクとの戦争に「否」というかを説明した。これは大統領の姿勢が世論とほとんど同じであることから、それほど難しい説明ではなかった。サダム・
フセインは独裁者であり、イラクは危険な国である。しかしイラクの武装解除は、国連安保理の全員一致の支持の元で、平和的な手段で行うことが出来る。シラ
ク大統領は、はじめて、フランスは拒否権を行使するだろうとはっきりと断固として言及した。「フランスはそれを認めるわけにはいかない、だから拒否する」
と、米国とイギリスが準備した3月17日以降に軍事力行使を承認する議決案について、述べたのである。
シラク大統領はとても分かり易く説明したが、それは戦
争に反対する決意を既に持っている人たちの支持を固めようというためというより、むしろアメリカ国民に向けられた説明であった。アメリカ国民とは大統領は
協調的でありたいのである。大統領はアメリカ軍がイラク周辺に展開したことがサダム・フセインをして国連査察を受諾させることにつながったと米軍の行動を
賞賛した。大統領は米軍機が必要な場合フランス領土の上空を飛行することを承諾したが、いままではこれは当たり前のことではなかった。フランスが拒否権を
使うことについて、それほどたいそうなことではないと説明しようとして、大統領は1945年以降米国が拒否権を行使したのは76回に上るがフランスは18
回しか行使していないと過去の数字を引いた。これは(フランスの拒否権行使は)善意の確執でもある。しかし同盟国に対して拒否権を発動することは、特にそ
の同盟国が間違っていようとなかろうと自分の安全が脅威にさらされていると感じている時は特に、大きな重みを持つものであることを忘れてはいけない。事
実、アメリカはフランスの忠告に動かされないばかりかフランスの大統領を「反アメリカ前線」を組織していると非難しているのである。
シラク大統領がアメリカ国民に対して呼びかけたのは、
既に戦後処理のことを考えてのことだ。戦争を回避するべく全力を尽くす決意ではあるが、大統領は同時に国連の投票はブッシュ大統領の決心に何の影響も及ぼ
さないと言うことを十分に知っているのである。戦争が終われば、再建をしなければならない。イラクに戦争に勝つのは簡単だが、平和を勝ち取るのは難しい。
イラク周辺の中近東全体をみれば、アメリカのネオ帝国主義者達の民主主義の信念表明にも拘わらず、紛争はまだまだ続くだろう。それに、国際関係と言うもの
は一番力が強いものの自由になるというものではないし、ビン・ラディンに続くものが進入してくることも十分考えられるのである。
イラクの再建に当たって、シラク大統領はアメリカは国
際社会の協力が必要とすると確信している。紛争解決の手段として戦争を拒否するものの、フランスが代表して現在発言している「古い欧州」は、イラクの再建
から身を引くと言うことではない。欧州は国際秩序の観点から武力の行使は最後の手段であるべきであり、多国間協調と国連を中心とした民主的な意見交換が重
要であると主張しているのである。この目標は高貴であるばかりか、適切なものである。
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ARTICLE PARU DANS L'EDITION DU 12.03.03
Posted: Wed - March 12, 2003 at 10:31 AM
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