内堀通りで皇居を一周……残念ながらつながっていない


環2,環3と一周めぐりをやったが、一番内側の環状1号線,即ち内堀通りを省いていた。昼にトニー・ローマ三番町店に行ったので、この機会に挑戦(というほどのことでもないが)。

起点はトニー・ローマの前。英国大使館に沿って粛々と進む。東京には大使館がいくつもあるが、英国大使館ほど上等の土地を貰っているところはない。なにせ皇居に隣接。雰囲気も大英帝国の古き良き時代を偲ばせてなかなかいい。米国大使館や旧ソ連大使館が何千人のスタッフを収容するために増改築を重ねたのに反して英国大使館だけはスタッフを増やさなかったためか余裕のあるたたずまいのまま。こんなのを見ると日本の少子化と人口減少もそんなに悪いことでもないかもしれないと思う。

半蔵門をすぎて桜田門。永井荷風がこの道を電車に乗って下ったものだ(「深川の唄」)。皇居の土手が綺麗。二重橋前を通って大手町のカルガモの池。竹橋から九段会館を過ぎて靖国通り。九段坂を登って靖国神社前(九段上)からもとの内堀通りに戻る。内堀通りだけでは一周できない。靖国通りを通過しないためには竹橋から代官町に入る手もあるが、今度は代官町通りを通ることになり、やはり内堀通りではない。内堀通りは馬蹄形をしているのだ。

合計6キロ、所要時間15分。小さいながらも東京で一番偉そうな道路だ。なにせ東京の中心を一周しているから。その中心には何があるのかといえば、100ヘクタールを超える自然林だ(もちろん御所もある)。ロラン・バルトの言葉を思い出した:
東京には、たしかに中心は存在する。しかしその中心は空虚である。

日本システムを表す言葉として、これはなかなか味わい深い。利害関係者との間での力の拮抗がある種の均衡点を作り出し、なかなかどっちにも行かないシステムだから。たまに「強いリーダー」と称する人が現れることもあるが、たいていはスローガンを繰り返すだけで、実態は弱いリーダーに過ぎないことが多い。今回の農地法の改正問題にしても、抵抗勢力のごり押しにあって全然前に進みそうにない。


表徴の帝国
ロラン・バルト
筑摩書房
1996-11


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Posted: Wed - November 10, 2004 at 02:10 PM           |  


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