日経:身近な行政サービスを町内会やNPOに委託……とてもいいこと


昨夜の日経夕刊。曰く:
非営利組織(NPO)や町内会などが公共施設の運営や教育支援など身近な行政サービスを担える仕組みを作ろうと、総務省は「私行政法」(仮称)と呼ぶ新たな法律を整備する検討を始める。

一部の公立図書館についてはNPO法人による管理が行われている。散人はたまたNPO法人による図書館と普通の公立図書館の二つを利用しているので、どう違うかご報告。

市町村が自分の図書館の運営をNPO法人に委託すると、経費が格段に安くなるという。それは別にしても利用者にとってものすごいサービス向上が実現していることが大切だと思う。普通の四谷図書館とNPO法人が運営する山中湖情報創造館の比較。

散人がいつも使う図書館は四谷大木戸門の四谷図書館。区立図書館でも新しい設備のいいところ。スタッフは全部公務員。見るからにインテリタイプの職員が仕事をしているが、図書の貸し出しと返却受付で手が一杯のようだ。利用客が多すぎることも原因であるが(ほとんど坐れない)本の貸し出しと返却には一列に並んで待つ。自分の番が来ると空いている担当者のカウンターに行く仕組み。秒刻みで仕事をされているようで、気楽に相談するのも気が引けてしまう。

その点、山中湖情報創造館では、図書の貸し出しと返却は全部機械で済む。バーコードの読み取り機に自分で本を置いて、レシートを貰うだけ。職員はなんの関与もしない。働いておられるのは、地元のいいとこのお嬢さんというタイプの若い女性達。実ににこやかにのんびりと仕事をされている。仄聞するところによると、時給で働いておられるらしいが、趣味と教養のために働くいいとこのお嬢さんはそんなことは気にかけない。優雅に自家用車でご出勤だ。四谷図書館の目が引きつって忙しそうな職員とは(失礼)大違い。

さらに大きく違うところは開館時間。四谷図書館は月に平均6〜8日は休館日となる。山中湖情報創造館の休館日は月末の一日だけ。朝も早くから開けるし、夜遅くまで開いている。この差は、労働基準法によるものなのか都の職員の勤務規定によるものなのか、いずれにせよ利用者にとっては不便なことは事実。

スペースの違いも圧倒的。山中湖情報創造館は実に広く、新聞などはゆったりとしたソファーに座って読める。一方、四谷図書館では朝一番に突入でもしない限り、座る場所がない。やむなく読みたい本は借り出して、上の階のモスバーガーで読む。モスバーガーは本を読むお客で大にぎわい。四谷図書館の貸出・返却カウンターは1時間だけ本を借りるお客でまた大にぎわい、職員はますます忙しいということになる。

以上、あくまでも利用客としての印象。

山中湖情報創造館のブログで、公立図書館の職員とおぼしき人から図書館運営のNPO法人への委託に対して否定的なコメントが書かれているのを見かけたが、自分たちの職業を守るという視点からのものであり、利用客の利便性という観点が欠如していたように思った。われわれ住民としてはコストが安くしかもサービスの質が高い図書館運営のNPO委託は大歓迎である。

もっと基本的な問題として、現代日本では地方自治体の方が(住民一人あたりの行政支出財力として)大都会の自治体より裕福であることも原因であろうが、ここではそれについては言及しない。

Posted: Wed - June 15, 2005 at 12:07 PM           |  


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