Koizumi Mail 小泉首相と「真昼の決闘」


小泉メルマガ第100号 でもおっしゃってられるが、首相がブッシュJRとはじめて会談した時、小泉さんが「映画『真昼の決闘』が大好きだ、日本はグレース・ケリーである」とブッシュJRに言ったところ、一挙に意気投合したという。野党の先生達はあまり映画をご覧になられないようで、この小泉発言の意味するところが今一つ伝わっていなかったのか特に問題とはならなかった。でもこれは相当奥が深い発言なのである。集団的自衛権と憲法に絡めてご解説申しあげる。

「真昼の決闘(原題 High Noon)」とは1952年に公開された西部劇。ゲーリー・クーパー演ずる初老の保安官が4人の無法者と立ち向かうお話し。町の人たちは誰一人として味方に付いてくれない。クーパーが結婚したばかりの新妻(グレース・ケリー)は敬虔なクエーカー教徒であり戒律により人を危めることは厳重に禁じられている。やむなくクーパーはたった一人で4人の無法者と決闘することとなる。刻々と迫る運命の時。クーパーの追いつめられていく表情が真に迫っており、単なる西部劇ではないところがいいのだが、それは置いておいていよいよ決闘となり、逃げ回りながらも相手を必死で撃つクーパー。いよいよクーパーがやられそうになった時、銃弾が一発。グレース・ケリーが敵をやっつけたのだ。これでクーパーは何とか無法者に勝つことが出来るというお話し。

無法者はグレース・ケリーを殺そうとはしなかったのでグレース・ケリーの行動は個別的自衛権の発動ではない。婚姻という契約関係で結ばれた夫を守るための武力行使であり、これはまさに集団的自衛権の行使である。さらにクエーカー教徒としての戒律を彼女は破ることも重要。戒律はこの集団的自衛権の行使を認めていなかったのある。でもいざとなると婚姻関係の方が重要となるのである。

小泉首相は暗に「日本は憲法とい言う戒律があるが、いざとなれば日米同盟を優先して集団的自衛権を行使するよ」というメッセージをブッシュJRに伝えたわけだ。意気投合するわけである。でも首相なんだからもっと直接的な言い方をして欲しいな。

ちなみに内閣法制局の見解によれば「日本国憲法では日本は集団的自衛権を保有はするがその行使は認めていない」とのこと。これは幾らなんでもへんな解釈であり、権利は持つ以上それを使いうると考えるのが自然だろう。内閣法制局長が国会で「集団的自衛権は保有しており行使も可能である」と修正して答弁すれば済むことなのだが、この国はいろいろおかしなことが多い。

Posted: Sat - June 28, 2003 at 12:14 PM           |  


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