日経:「中高年・若者 農業に活路」……活路じゃなくって逃避だろうが


今晩の日経夕刊。リストラ対象の中高年や就職が出来ない若年層が大挙して農業に生活の糧を求めていると。昨年の自営農家の新規就業者数は前年より増えて8万200人となったとのことだ。困るんだよな〜、趣味で農業をやられたら。付けは全部納税者に回ってくる。

民間産業では、40代50代になって異分野で新たに職を見つけようとしても並大抵のことではない。専門知識がないからだ。ところが農業では可能であるらしい。「自営の新規就農の大半は実家や親戚が農業を営んでおり」全くの素人でも参入が可能とのことだ(日経新聞)。すごく甘い。

こういう「半玄人」でも農業がやれるってところに、日本の農政の根本問題がある。趣味的「園芸農業」の域を超えていないのである。日本の農業は戦後の各産業が経験をした「血へどを吐くような」国際競争にさらされていないからだ。その付けは全部消費者に回ってきている。国際価格より数倍高い国産農産物を買わされているのは消費者なのだ。

都市圏では、まだまだ有効求人倍率では求職者数より求人数が多い状態が続いている。それにもかかわらず、リストラされた中高年は、たまたま実家が農家だといって、都市を捨てて農村に帰る。求職する意欲のない若年層も農村のとどまる。よほど農業に「うま味」があるのだろう。制度がそうなっているのだ。

日本の農業就業人口は352万2000人とのことだ。先進国としてはまだまだ異常に高い。農業就業者は、もっと己の生産性を高めて、都市住民の「扶養者」とはならない気概が必要ではないか。同時に日本全体の制度として生産性に応じた所得配分を徹底すべきだろう。このままでは日本経済の資源配分は、非効率な部門に生産資源が配分されてしまうという意味で、歪められざるを得ない。


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Posted: Thu - August 12, 2004 at 10:46 PM           |  


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