日経:大機小機「人民元切り上げ論の現局面」(逆境)


なかなかいい分析でとてもよくわかる。中国の現在の状況を日本の高度成長期と比較して、中国にとってはいかなる政策が望ましいかきちんと書いている。中国の指導者はすごく頭が良いので、逆境子のような分析はもとよりやっているはず。彼等の間では逆境子と同じ結論となっていると思う。ということは、今後の人民元と金融引き締めがどう動いていくのか、この「大機小機」を読むことで理解できるのだ。逆境さんありがとう。

まず逆境子は中国人民元をめぐる議論の焦点が変化したことをあげる:
中国人民元切り上げ問題は第二段階に移行した。始めは「人民元は過小に評価されているから切り上げよ」対「切り上げで成長が減速すれば誰の得にもならない」の論争だった。だが今では中国の景気過熱が懸念されている。その場合、成長減速は不可避だ。今や問題は成長抑制には「金融引き締めか切り上げか」または「両者をどのように組み合わせるか」が焦点である。

この状況を理解するために逆境子は日本の経験と比較される。はっしょって言うと:
  1. 高度成長期の日本は何度も金融を引き締めたが円の切り上げという代替案はなかった(外貨準備の天井)。また卸売物価の安定と消費者物価の上昇を特徴とした。(貿易部門から低生産性部門への利益の波及)
  2. それに対して中国では貿易部門だけが貿易の利益を独占している。インフレもその部門で起きている。沿岸部と内陸部の格差が拡大している。対外黒字下での、また国内経済格差が存在する中でのインフレである。

こういう状況下では、人民元の切り上げが有力な選択肢であると逆境子は結ぶ。

現在金融引き締めのおかげで中国株式市場は落ち込みを見せている。しかし金融引き締めだけで中国政府がインフレに対処するとは思えない。合理的に何が中国経済にとって一番の利益になるかを考えれば、人民元の切り上げという結論になるのは目に見えている。今後中国政府は金融引き締めから人民元の切り上げ誘導に政策の重点を移していくと考えて間違いないだろう。

中国株が一時的に軟調なのをみて「やっぱり中国はやばい」という人がいるが、まあ来年あたりどうなるかみてみましょう。株価は回復し、おまけに人民元の切り上げで、中国株に投資していた人は大儲けすると散人は見ている。

Posted: Fri - May 21, 2004 at 05:23 PM           |  


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