12ch「全国ここが自慢の大御殿」……地方は豊かだな〜、嫉妬しちゃう!


今晩、何の気なしにみていた馬鹿テレビ番組。全国の豪邸生活を送る家族を取材した番組。あっと驚く生活水準に、正直度肝を抜かれた。特筆すべきは、都市部の成金の(表面的には豪華であるにしても)実質的な意味での貧しさと、それに反する地方農民の、表面的、実質的両面を兼ね備えた豊かさである。

都市部で成金豪邸生活を送る人達は、立派だとは認めるけれど、はっきりいって余裕のない背伸び生活。こっちの方が見ていて心配になってしまった。でも、そう言うもんだと思う。人生そんなに甘くはないのだ。

それに反して、地方で豪邸生活を送る人達は、まさしく特権階級。なんの不安もなく、心配もなく、表面的はもちろん、実質的にも優雅に生活をエンジョイされている。同じ番組で紹介されていた都市部のお金持ちとは決定的に質がちがうのである。これまさしく日本の貴族階級だ。

たとえば、三重県で悠々自適の農村生活を送る中高年の農民は、60歳にしてすべての家督を26歳の息子に譲った。いっさい「経営」には口を出さず、今は自分の趣味に生きているという。本宅及び自分のスペースの豪邸ぶりは言うに及ばず。なんせ、東京都市部と同じ広さの380万坪の山林を所有しているのだから。「自分は林業の高付加価化を指向したがうまく行かなかったので、あとは息子の感性に委ねる」といって豪華な隠居小屋での優雅な趣味生活に入ってしまわれた。この地所をまかされた26歳の息子にもインタビューがあったが、どんな経営方針を持っているのかまったく伝わってこなかった。山林の経営にはそんな難しいことは考えなくても良いのかも知れない。

日本林業の低生産性は目に余るものがある。それは周知の事実。日本のコメ農業についても然り。ほとんど世界一と言っていいほどの低生産性だ。日本の農村の生産性が上がらなかったのは、戦後の農地解放で田畑が細分化されてしまったためだという説が定説になっているが、戦後の農地解放では農地(田畑)は小作人にただで配分されたが(正確には一反あたり大根十本程度の値段で払い下げられた)、山林には手が付けられなかった。山林は大規模生産のまま残ったのである。でも、一向に生産性は上がらなかった。いまこの山林大地主の生活スタイルと、現代日本林業の低生産性を考えあわせると、農地解放だけが農村停滞の原因ではないというように思ってしまう。要は、規模だけの問題ではなく、こういう人達の生活をまず第一に守るため地方に利益誘導するのだという戦後の保守政治の体質に問題があったのではないか。

農林水産業の近代化は、技術的な問題と言うよりは、政治的問題であるように思う。「日本国民のための農業をいかに発展させるのか」と考えるのか「いまいる農民の生活水準をいかに維持するのか」を考えるのか、どっちが大切か、いまそれが問われている。

Posted: Sun - February 13, 2005 at 10:45 PM           |  


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