NHK「クローズアップ現代」:ノルウェー産のサバは100グラム278円、国産サバは62円、なぜ?


今晩のクロ現は、現代のニッポンの漁業を取り巻く問題を、的確に報道していた。やり方があまりに古すぎるので、安物しか獲れない構造になっているのだ。

ニッポンの漁業の低迷ぶりは、涙なしには語れない。往時は1000万トンを超えた沿岸漁業の漁獲高は今や400万トン以下。それも低価格品しか獲れていない。

NHKは、それはニッポンの漁獲量「早い者勝ち」ルールに問題があるという。漁民の漁獲高は総トン数で規制されるので、みんな争って小さな魚でもいいからなんでも獲るのだ。一方、ノルウェーでは「船舶割り当て総トン数規制」になっているので、漁民は高く売れる魚を選んでじっくり漁業をするという。これが掲題の単価の違いとなって現れている。

クニヤは例によって、ニッポンの漁業の低迷は韓国や中国の漁船のせいだという方向に持っていこうとしていたが、見当違いだ。人件費の違いではさらさらない。ノルウェーの人件費の高さは世界的に有名。それでも国際的に圧倒的に競争力があるお魚を生産できる。ニッポンの漁業協同組合の既得権体質を前提とする日本の水産行政が知恵が足らないというだけの話しなのである。

ニッポンの伝統文化を死守しようとする姿勢が、ニッポンの海と海岸を高齢化が進む漁民の独占物と化してしまい、ますますニッポンの国際競争力の低下を招いている。ニッポンの国土の大半を占める農地と山林が高齢化する農民に独占されているために、ニッポンの農業が低迷を続けているのと、同じ理由である。

Posted: Mon - July 23, 2007 at 08:24 PM           |


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