『中世のパン』(フランソワーズ・デポルト)
今日読んだ本。情報量たくさん。結構面白い。
メモ:- 当時の製粉水車の構造。想像していたものと相当違う。船に設置するのが一般的だった。
- 水車屋の手間賃には統制はなかった。てんでばらばら。一方パン屋には厳しい規制。
- 異常なほどの「白パン」へのこだわり。当時の人は黒パン(全粒パンやライ麦パン)を食っていたと思っていたが間違い(少なくとも都市部では)。
- パン屋は不正直者の代表格みたいに思われており、実際水を余分に入れたり混ぜものをしたり誤魔化していたが、パン屋はそれほど儲からなかった。肉屋の方がよほど納税額が大きかった。そのくせ、食糧不足なんかになると、誤魔化したパン屋は民衆への見せしめのために罰を受けた。
- 船員は二度焼きしたビスケットを航海の間中食わされていたので、港に着くと焼きたてパンを求めてパン屋に直行。船が着くとパン屋はいつも売り切れとなった。
- パン屋は豚を飼うのが一般的だった。挽いた小麦粉のふるい掛けはパン屋の重要な仕事だった。多量に出るフスマの有効利用。豚小屋のパン窯からの距離や豚の頭数についても規制があった。
- パンの消費量について。修道院とかの文献で詳細に調べている。結論、都市部では成人一人あたり一日1キロ。
一人一日1キロとは、すごい量。バゲット一本330グラムとして一人一日バゲット三本。食品交換表でカロリーを計算すると、パンだけで一日2667キロカロリーとなる。他にはほとんど何も食わなかったんだろうね。おまけに白パンだったとすると、栄養が偏ったはず。中世の人たちの体格があまりよくなかったのも頷ける。
Posted: Tue - April 17, 2007 at 05:23 PM
|