NHKクロ現「保育所」……今晩は、わりとまともな問題提起、でもやはりちょっとピントがずれていた


保育所活動でのNPO活動に対する取材:
クローズアップ現代「金もうけだけが仕事じゃない〜動き出す社会貢献ビジネス〜」 社会貢献を仕事にする人たち 国谷裕子
でも、気になったのはニッポンの保育所の病気の幼児に対する対応について。そのニッチを狙ったNPOもエライのだが、そもそ日本の保育所への政府指針がおかしい。

日本の保育所では、幼児が預かる時点で体温が「37℃以上」であれば、預かりを拒否する。これが厚生労働省からの指針らしい。そのような幼児については、母親(もしくは父親)が仕事を休んで子供の面倒を見ることが期待されている(いや強制される)のである。

これじゃ、いったい何のための保育所だ! 散人夫婦も過去に限りなく腹を立てた。どちらか一人が仕事を休まなくてはならないのである。

ソルジェニーツィンの『イワン・デヴィソニッチの一日』を思い出してしまった。当時のソ連の収容所では、収容者の作業可否を決める基準が「体温38℃」。イワンは日頃真面目な労働者であったにもかかわらず、体調不良を訴えながら、当日の朝の体温が38℃にわずかに満たなかったばかりに収容所の医者は零下30度の過酷な環境下での強制労働を命じざるを得ない。ニッポンの保育所は、ソ連の強制収容所と同じ。硬直的な杓子定規で物事をすべて判断し、自分の責任を逃れる。

クニヤは、そうした根本的な問題は全く無視して、どんな状態の幼児でも差別なく預かるというNPO活動を美化して報道する。でも、おかしいのは「37℃ルール」ではないのか?

体温が高い幼児でも、分け隔てなく預かろうというNPOはエライ。でも、その前に正すべきニッポンの硬直化した保育官僚制度ではないのか。ニッポンの社会システムの問題点は、限りなく多い。どうして、それを問題視しなかったのか? でも、それは問題とせず、「NPO美化」に逃げる。それが「体制派」NHKの根本問題であるといえる。

Posted: Wed - February 21, 2007 at 09:20 PM           |


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