塩野七生『ローマ人の物語(15)』読了
いよいよ最終巻。ローマはこうしてお終いになりました。
やたら読後感が重苦しい。こういうヘビーな本は苦手なんじゃ。感想、国も人間も同じだねということ。長生きすると最後はどこもかしこも悪くなってくる。腕力が無くなる。灰色の脳細胞もアホになる。財力だけはまだ残っているんだけれど、腕力と脳力がだめになるとどんどん野蛮な連中にむしり取られてゆく。最後は自分でも何もかもよくわからなくなって、死ぬ。ごっつい細かいことで面白かったこと。フン族の王アッチラについて、七生女史は「民間人を殺戮したり略奪したりするのはうまいけれど戦争は下手だった」と喝破。まともな戦争では二度ともローマの将軍に負けている。こんないい加減なフン族に住むところを追っ払われてローマ領に逃げ出してきたゲルマン蛮族も大したことはなかったはずだったんだけれど、「女こどもを連れてアルプス越えをするが家族が崖から落ちてもそのまま進む、兄弟が殺されても遺骸を踏み越えそのまま進む。これが蛮族の蛮族たる所以」なので「文明人であるローマ人は恐怖した」とある。なんだか頼朝の源氏軍に恐怖した平家軍みたいだね。この世はすべて諸行無常。合掌。
Posted: Fri - January 26, 2007 at 05:20 PM
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