NHK「急増する就職しない学生達」、なにが原因か?


今晩のNHKクローズアップ現代「急増する就職しない学生達」と題する30分番組。学生達に就職先として何が向いているのかコンサルティングが必要だとする趣旨。申し訳ないけれど、ピントが外れていると思う。

番組では、もっともらしい評論家の先生を招いて、学生が「働くイメージ」をつかめないのが原因だとして、いろいろピントはずれな対策などを紹介していた。

出演した「評論家」の先生は、学生達が実際の企業での仕事の内容のイメージが充分把握できていないのが原因だとして、学生達に実際の仕事のイメージをつかませるための諸策を提案されていたが、これはたぶんに見当はずれだとおもう。

本当の理由は、この番組が報じた学生達がなぜ就職したがらないのかというアンケート結果によって、すでにて明らかになっているのだ。どういう理由かは説明がなかったがNHKはこれをまったく無視していた! 就職したがらない学生があげた理由の実に54%が「親が積極的に就職をすすめない」という理由をあげているのだ。番組はもう少しパーセンテージが高かった「やりたいことが分からない」とか云う理由を焦点にしていたが、これは学生の「きれいごとの」口実でしかすぎないだろう。本当の理由は親ですら子供が企業へ就職することに積極的に賛成でないぐらいに実際の民間企業の仕事がイメージダウンしてしまったことにある

企業で働くことの価値が、かほどまでに子供のみならず親の世代においてまで、イメージダウンしてしまった理由を、我々は考えなくてはならないのではないか。「リーマン」というサラリーマンに対する蔑称がどうして生まれたか、その原因を考えるべきである。学生が企業への就職に積極的になれない原因は、まさに企業もしくは企業文化の、質的劣化にあるのである。

いま就職を考えている学生達の親の世代は団塊の世代以降である。日本社会は、人数が多い団塊の世代を、いわば経済的に「使い捨て」にしたことにより、団塊の世代に企業社会に対する強い幻滅感を与え、この結果、禍根を後世に残してしまったように思う。企業文化を変えることが、いま一番必要とされているのではないか。このままでは企業に就職する学生の数は減少するばかりである。

Posted: Wed - May 12, 2004 at 09:29 PM           |  


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