12/28 Today 本邦初の駅弁が売り出された日 (1886)……で、お値段は?


きょうは駅弁の始まった日。明治19年、宇都宮駅で握り飯にタクワンを添え竹の皮でくるんで一個5銭で売り出した。この5銭とは、今の感覚で言うとどの程度の値段だったのだろうか?

当時の一円は消費者物価指数を適当に延長させて推計してみると現在価格で3,815円となる。5銭の駅弁は190円程度と言うこと。タクワンの握り飯だからちょっと高いように思うが、そんなもんか。

でも当時の人たちの収入からの感覚からしてどうであったのかが問題。お給料は格段に低かったのである。巡査の初任給などの給料推移から現代人の感覚で当時の1円はどれだけ値打ちがあったかを大胆に推計してみると明治19年の1円は現在価格で26,667円となった。大卒初任給の10分の1程度と言うことか。大金である。とすると5銭の駅弁は現在人の感覚からすれば1333円となる。ちょっとはりこんだランチ並の値段と言うこと。当時鉄道なんかに乗る人はお金持ちだったのだろう。

荷風がらみで調べ物をするときのために、こういった収入面・消費者物価面の両方から明治以降の各年の物価水準を試算した表を作った(荷風経済年表)。なかなか便利。昔の小説なんか読んで一番困るのが物価の水準が分からないこと。特に日本の明治以降の場合、物価の変動が激しいから年代によって大きく異なる。また単なる現代物価水準との比較ばかりではなく、当時の人の所得水準を見ないと物価の実感は分からない。これを全部解決したのがこの物価換算表なのだ。さらに永井荷風の年表、収入と支出、それに金融資産残高の推計もかねているという本邦初の豪華版。一度使ってみてください。

Posted: Wed - December 28, 2005 at 10:48 AM           |  


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