1/8 Today シュンペーター没 (1950)


Joseph Alois Schumpeter(1883—1950)。マルクス、ケインズと並ぶ経済学の天才である(と散人は思う)。奇しくも、マルクスが死に、ケインズが生まれた同じ1883年にチェコスロバキアで生まれた。32年以降はアメリカに移住。1950年1月8日、マサチューセッツで死去。

いま日経新聞で連載中のガルブレイスの「私の履歴書」で面白いくだりに出くわした。ガルブレイスとシュンペーターはハーバードではとても仲がよかったというのだ。シュンペーターは当時から「マルクスは天才だ」とか「資本主義は永遠には続かない」とか発言してみんなの顰蹙を買っていたが、若いガルブレイスとだけは気があって親しくしていたとガルブレイスは書いている。天才リストへの追加。ガルブレイスも経済学の天才だ。

この4人に共通している点は、自由資本主義に対する懐疑的な態度であろう。マルクスは言うの及ばず、ケインズも「人がみな月を欲しがり、月が一つしかないとき、人は失業する。その時は中央銀行を国有化し、ブルーチーズを月だと言って与えるのだ」ときわめて奥の深い文章を書いた(流動性の罠ですね)。シュンペーターも晩年の代表作『資本主義・社会主義・民主主義』(1942)で、資本主義の発展につれて企業家精神が衰退し企業が官僚組織化することや、政府介入の増大に伴う民間活力の弱化などの要因で、資本主義はやがて崩壊すると予見する。ガルブレイスも「資本主義とはしょせんバブルと恐慌のくり返しである」と喝破する。

彼等は社会を現場と実務家の視点で観察したことがえらいところ。アメリカ型自由主義は最高のものだと無邪気に信ずるのは、教科書しか読まない一種の原理主義に他ならない。

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Posted: Sat - January 8, 2005 at 10:44 AM           |  


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