2/23 Today 説教強盗捕まる
(1929)……とんでもないやつだった
大正から昭和にかけて、盗みに入った家で犯行ののち、二三時間にわたり戸締まりやら防犯の心得を説教して行くということから「説教強盗」と呼ばれた強盗が東京に出没。なかなか捕まらず数十件の犯行を重ねたが、遂にこの日逮捕される。犯人妻木松吉は無期懲役となった。何となくユーモラスな泥棒という風に伝えられているが、実際はとんでもないヤツだった。
永井荷風がこの泥棒をどのように書いているのか調べてみた。「断腸亭日乗」昭和4年1月20日のところで見つかった:(友人の歌舞伎役者市川左団次の家で)この夜一座の談話によるに、過日女記者三宅某の家を襲いたる強盗は世人の呼んで説教強盗となすものなり、凶器をさしつけながら諄々として因果をふくめ婦女を犯し金を受取りて去るが故に説教強盗と呼ばるるなりと云う、三宅某も凌辱せられたるなりと云ふ。又その家に在りし十八の女子も犯されたるなりと云う、この手段を用いる賊始めは一人二人にてありしが今はこれに倣うもの次第に多くなり、重に郡部の邸宅を襲う、辱めを受けたる女子すくなからざる由なり、
あれっ、そんな悪いことをしていたの? この事件は芝居なんかにもなっているが、きれいごとで書かれている。ちょっとおかしい。
それにつけても、最近のマスコミ記事は表現が「ポリティカリー・コレクト」過ぎるように思う。「女衒行為」を「リクルート」と呼んだり、レイプ(強姦)を「暴行」と呼ぶようでは、犯罪の実態を曖昧にしてしまうように思う。言葉や表現だけを上品にしても起こった犯罪行為は上品にはならない。
参考:http://www.geocities.jp/showahistory/history1/04a.html
(初出:2006.2.23)
Posted: Sat
- February 23, 2008 at 07:11 AM
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