NHK山梨:日本のワイン用ブドウ栽培方法は間違っている!


今晩のNHK山梨はとても示唆的であった:
Yahoo!テレビ - まるごと山梨: "リポート・ワイン王国復活への挑戦"
山梨県は甲府ワインの品質向上を目指し、南アフリカから専門家を招聘した。この専門家は、生食用ブドウと同じやり方でワイン用ブドウを作っている限り、甲州ワインの将来はないと喝破する。

この専門家とは南アフリカの大学の先生。なんでもワインの権威だとのこと。彼の指摘:
  1. 日本のワインの味が平凡なのは醸造技術のせいではない。ブドウの品質が悪い。
  2. 生食用のブドウを使っているのが原因。ワイン用にはもっと小粒で渋いブドウでないと味に深みが出ない。
  3. また「藤棚」式ブドウ栽培方法もよくない。ブドウと葉っぱにまんべんなく日光が当たるように「生垣式」ブドウ栽培に替えるべきだ。
  4. 日本の生食用ブドウとワイン用ブドウは、根本的に違うものなのだ。それを理解しなければならない。

ところが、この指摘を受けた農園主は、「彼が言うことはわからないことでもないが、(高値で売れる)生食用のブドウの栽培を止めるわけには行かんわな〜」という。どうしても「藤棚」式を止めないのなら、せめて古い葉っぱを落として若葉だけにした方がよいワイン用のブドウが出来ると専門家は指摘するも、半信半疑の様子。これじゃ山梨県がいくらワイン品質向上への努力をしても、旧態依然のブドウ作りはなかなか改まらないと実感。

確かに高級料亭なんかで出されるブドウは、「国際基準」の普通のブドウから見たら、似て非なるもの。大きくって甘くて、まさしく別の果物だ。値段も天文学的。こんな値段で買ってくれる顧客を持っている限り、安価な「普通のブドウ」なんか作る気がしないのはよくわかる。でも高級料亭などに行けない一般庶民にとっては、いつまで経ってもブドウは手が届かない高い果物のまま。国産ワインも品質が悪く馬鹿高いまま。こんなことで「食料自給率の向上のためには国産農産物を買え」と言われても、抵抗があるな。

これはブドウばかりじゃなく、農産物全般に言えることである。国内の(料亭なぞの)「特殊」な需要に依存し、いたずらに猫も杓子も「高価格品」販売を志向し、「安くてよいものをふんだんに」という松下幸之助精神は歯牙にも掛けていないのである。そのくせ安易に国境を閉鎖しようと政治力を発揮する。都市に住む一般庶民がその被害者である。

Posted: Thu - August 23, 2007 at 06:57 PM           |


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