山梨県のもう一つの「牛肉問題」
ようやく吉野家の牛丼が復活。東京にいなかったので食べることが出来なかったのが実に悲しい。来月の販売日には、絶対食べるぞ! ところでテレビのローカルニュースを見ていると、山梨県ではもう一つの「牛肉問題」で揺れている。これ面白い。
このニュース:起訴猶予直後出馬に疑問符/市川三郷
山梨県市川三郷町の町長が、在職中支持者達に「牛肉の詰め合わせ」を贈ったとして公職選挙法違反に問われ町長を辞職。今回町長選挙が行われるが、前町長も出馬するという。果たしてこれは許されるのか、侃々諤々。選
挙の問題はどうでもいい。散人にとって興味深いのは「牛肉」を贈ったことが贈賄になるとの検察の判断のほうだ。現金ならともかく、食べ物なんかのやり取り
は、地方では(昔の東京でも)日常茶飯事。昔の映画「東京物語」では隣に醤油を借りに行くではないか。醤油をあげると贈賄か。厳密に言えばきりがないが、
家で穫れた茄子ぐらいだったら、検察も問題視しなかったはず。ところが「牛肉」だと贈賄となる。これが面白い。昔(といっても戦後20年代)、牛肉は豚肉よりも安く、鶏肉と同じような値段だった。それがいまや天文学的な値段となった。これは生産者が意図的に価格をつり上げる営業方針を採っていたからに他ならない(ここを読めばそれが分かる)
だから希少価値となり、贈答用に使われるようになった。その結果、今や牛肉は庶民が普通に食べるような食材ではなくなった(昔は牛鍋とは典型的な庶民の食
べ物だったのにね)。牛肉生産者の陰謀による。その隙間を巧みに突いた吉野家も、既得権者集団により商売自体を潰されてしまう。でも、牛肉ばかりとは限らない。牛肉の成功に味を占めて、国内農産物生産者は軒並み高価格路線を指向している。たかがサバに何千円もボル。茄子だって効能書きが付いているものはバカダカイ。消費者は彼らの宣伝に騙されて高い金を搾り取られて、生産者は大笑い。話
を贈答問題に戻すと、ニッポンの高級農産物の9割はお中元などの贈答需要に使われるのだろう。一個数十万円をするメロンなど、誰が自分で食べるために使
う? これは健全な傾向だと思わない。日本の農業はこれによって歪められてしまった。お中元・お歳暮を廃止する「虚礼廃止運動」が、今こそ求められている
のではないか?
Posted: Tue - September 19, 2006 at 07:30 PM
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