「食の問題 どう解決」(ももせいづみ)……子供が「食育」に洗脳されてしまったらしい!
今日の日経夕刊のコラム「快適くらし予報」でクリエーターのももせいづみ氏が書いておられることに、心底考えさせられてしまった。ももせ氏の息子が最近母親(ももせいづみ氏)に小言を言うようになったという。
抜粋:- 最近息子が私に小言を言う。「朝ご飯はしっかり食べないと。パンよりごはん。朝食にきちんとごはんが並ばないのはよくないと思う」
- ももせ氏一家の朝食は毎朝パン焼き器で作った焼きたてのパン。ところがそれではダメだという。
- そんな話どこで聞いてきたの?と問いただせば「学校で」だと。
- 忙しい人やひとり暮らしでは食材を勝手管理するだけでも大きなエネルギーが必要だし、料理が不得意な人もいる。
- 子供の朝食も大事だけれど、食を「育てる」側の大人の食環境をどうにかするのか先で、それは子供と家庭の教育だけでは解決しない。
も
もせ氏は、そもそも「食育」なるものがどういう背景から実現したものかをわかっていないから、最後のコメントがちょっとピントはずれになる。「食育」の推
進母体は国民の健康を考える厚生労働省ではなくて、農民の福利厚生を第一義的に考える使命を持った「農林水産省」。これで全てが説明されるのだ。「食育」
とは国民の健康を考えてのことではなく「農民」の利益を追求するために考え出されたものなのである。これホントにホント。健
康のために朝食を食べるというなら、果物か野菜のジュース、パンにバター、それに牛乳があればそれで充分だ。一切手間がかからない。でも、それではコメ農
家は困る。だからなんとしてでもコメを食べさせようと、「お母さんの愛情」という概念を持ちだして、チマチマしたごはんのオカズ作りに不必要に手間暇をか
けさせようとする。「栄養」は二の次というわけ。同じ日経ページの「日時計」コラムで面白い記述があった。抜粋:- 子供に手作り弁当を食べさせている約300人の母親にアンケートを実施。
- 子供の弁当作りにかける時間は平均20分。約6割はおかずの半分は市販の調理済み食材で済ませている。
- 弁当を作る際の留意点は、「見栄え・いどろりをきれいにする」が69%で一位。「栄養バランスを考える」は下位に甘んじた。
- 肝心の「中身」がおろそかになっているとしたら、少し悲しい。
農水族の
跋扈が、都市住民の家庭生活までにも影響を及ぼしている。ゆゆしき話だ。日本の奥様連中は、農水省の御用団体に成り下がった消費者団体に煽られて、いまや
農水族の意のままに操られているかの様に見える。家庭の食生活自体がゆがめられてしまった。旦那さんたちも部外者ではない。「伝統的食生活」とやらのバカ
ダカイ勘定を払うのは、結局は稼いでいる亭主達なのだから。「食育」のお
そろしいところは、それが法律化され、さらにその中で朝飯抜き人口の比率をいくらまで下げるとか「地産地消比率」をいくらまで上げるとかの数値目標が組み
込まれてしまったこと。朝食を抜くのは必ずしも悪いことではないが(朝食を抜くのは悪いことではないというお医者さんの研究もある)、それが「違法」とさ
れてしまったのである。朝飯が食いたくなくて食べずに会社に行ったり、子供が食べずに学校に行ってしまうと、あなたは「法律違反」を犯すことになるのであ
る。国家権力が個人生活に介入してくる。ああ、恐ろしい。ちなみに散人は
世界のいろんなところに行ったが、朝食や弁当にあれだけ手間暇をかけるのは日本だけだ。「女性の長時間労働はただ」という「美しい日本の伝統」がそれを可
能にしたのだろうが、おかげで女性の社会進出が大きく遅れることになった。「愛情弁当」と「ワーキングウーマン」は両立しがたいからだ。またこんなに面倒
くさいのなら子供を作るのはやめるとかで、ますます少子化が進む。少子高齢化社会を迎え、女性労働力の活用と出生率の増加が叫ばれている中、「食育」がそ
れを阻む。
Posted: Sat
- May 20, 2006 at 09:44 PM
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