日経社説:農協改革を避けて農業は再生できない……こんな議論をまだしている日本の悲劇


とっくの昔に決着を付けておくべきだったが、既得 権の抵抗はすさまじく、いっこうに進んでいない:
NIKKEI NET:社説・春秋 ニュース: "市場開放の程度や時期の差はあれ、農業のグローバル化の潮流には逆らえない。日本の農業の高コスト体質を改善するために、早急に取り組むべき課題が「農 業協同組合(農協)」の改革である。生産現場だけでなく、生産者と消費者の間に立つ農協が負う部分のコストについても、議論を深めなければならない。"
当たり前の正論だと思うので、記録しておく。

抜粋:
  1. 農産物の貿易自由化をめぐる世界貿易機関(WTO)の交渉が再開した。はっきりしているのは、日本の農業改革が 「待ったなし」だという世界の現実である。日本のコメやコンニャクなど高率関税で保護されている農産物には、関税率に一律の天井を設ける制度が検討されて いる。例外として保護してもよい品目の数が大幅に減るのも確実だ。
  2. 市場開放の程度や時期の差はあれ、農業のグローバル化の潮流には逆らえない。日本の農業の高コスト体質を改善するた めに、早急に取り組むべき課題が「農業協同組合(農協)」の改革である。生産現場だけでなく、生産者と消費者の間に立つ農協が負う部分のコストについて も、議論を深めなければならない。
  3. 農協が扱う仕事は農作物を農家から集荷し、流通、販売するだけではない。「農業協同組合法(農協法)」は、農業機 械、肥料、農薬などの農家への販売や、住宅ローンや預金など各種の金融業、共済事業(保険業)まで幅広く扱うことを認めている。ガソリンスタンドや生活用 品の大型店舗を営む農協も多い。
  4. 意図的な独占ではないとしても、農家の生産や生活に直結する市場で、農協が巨大な支配力を握ってきたのは事実だ。競 争が少なければ、生産に必要な資材などの価格は下がりにくく、農産物を消費者に届ける流通の効率化も進まない。この結果、農業全体のコストは下がらず、農 産物の価格を押し上げる。
  5. 農家は農協の顧客であり、組織運営に参加し監視する構成員でもあるはずだが、時に主客転倒ともいえる農協独走の構図 が見られる。相次ぐ不祥事はその典型だろう。
  6. 農協は現在、全国に約870あり、合わせて約500万人の組合員を擁する。1人1票の議決権を持って組織運営に加わ るのが協同組合の基本的な仕組みだ。だが受動的な兼業農家が圧倒的多数を占める中で、日本の農業の「担い手」となる専業農家は少数派となり、その声が農協 経営に反映されにくい構造ができてしまっている。
  7. 相互扶助を建前とする「協同組合」が最適な組織形態なのか。玉石混交の護送船団方式で、競争力を備えた「担い手」は 育つのか。金融、保険、販売事業の分割も視野に置きながら、巨大な農協事業に関する規制緩和と組織改革を検討する必要がある。日本の農業を再生するには、 厳しい農協改革が避けて通れない。

独占禁止法が「協同組合」に適用されないのも問題である。農協が自分で改 革が出来ないのなら、独占禁止法を改正し、公正取引委員会が消費者のために農協を直接監視する仕組みも考えなければならないだろう。

Posted: Sun - January 29, 2006 at 03:24 PM           |  


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